地頭力を鍛える①~仮説思考力~

(2009年12月02日)志賀正明 
コラムカテゴリ:能力


今回のテーマは「地頭力を鍛える①~仮説思考力~ 」です。

◆仮説思考とは何でしょう?
①今ある情報だけで最も可能性の高い結論(仮説)を想定し、
②常にそれを最終目的地として強く意識して、
③情報の精度を上げながら検証を
繰り返して仮設を修正しつつ最終結論に至る思考パターンのことです。

◆なぜ仮説思考が重要か?
それは限られた時間の中で最善の結論を効率的に出すためである。
我々の周りの課題は、ビジネスであれ日常生活であれ曖昧でつかみどころの
ないことや複雑に事象が絡み合って一筋縄では解決しないことだらけであるからです。

そして、
「スタート」からでなく、「ゴール」から考えること
「はじめ」からでなく、「終わり」から考えること
「現在地」からでなく、「目的地」から考えること
「現在」からでなく、「将来」から考えること
「できること」からでなく、「やるべきこと」から考えること
「手段」からでなく、「目的」から考えること
「自分」からでなく、「相手」から考えること

これは、伝えるのが非常に難しい思考方法だと思います。経験的にわかるしかないのかな?
例えば、情報が全てそろってからじゃないと始められない人とか、いますよね?
私も中学生から高校2年くらいまではそうでしたが、必要な全ての情報が集まってから
初めて動き出すとか、初めて答えを出すというのでは、遅すぎて話にならない。

しかも、経験がモノを言うような場合、そこでやっと修正がかかるために、
完全に手遅れになることも多いだろう。また、重箱の隅をつつくような行為、
つまりいらない情報にまで手を出しすぎることによって、すでに精度80%にまで高められている
のに、まだ結論を出さず、残りの20%を埋めるような膨大な無駄な時間を過ごすことになる。

◆この抽象的な文章で理解することは難しいので具体例を・・・
例えば、就職活動。自己分析が完全に終了して、業界研究が完全に終了して、日本全国の
1つ1つの企業研究を全て完了させて、さて、情報が全てそろったから自分に合う企業を
受けに行くか!って考える人、います?おそらく違うよねって思うはず。

※しかし、こういった行為を私たちは日常的にたくさんしているんですよね。

仮説を持たずにあがいている人は、なかなかうまく行くようにならない。
これは、ゲームやスポーツ、釣りなんかをやっていても如実に差が出てきます。
(ちなみに、私もプロテニスプレーヤ目指して大学から渡米したTypeですが、いまいちです。)

就職活動で仮説思考を使えば、自己分析が終わっていないけれども、現時点で考えられる最善
(仮の答え、仮説)から、参加するインターンシップを選び、実際に経験してみることで、そこから
新たな気づきを得て、現時点の結論を修正していく。どんどん新しい情報を得るたびに仮説を鋭く
していく。面接などは「一応は」評価される。つまりPDCA-サイクルの「C」の部分、チェック=検証が
行えるわけです。ただし、自分自身のフィードバックに依拠することになる。そして、自分を高めて
いくことになる。まさにこれ自体が、問題解決プロセスにもなっていて、自分自身の課題をいかに
解決していくかということでもある。それ自体、その後のビジネスの世界でそのまま使える力と
なるかもしれないですよね。

最初に立てた「あたり」=仮説を、より正解に近づけるために少し修正してまた動き出す。
こういうサイクルを自分で生み出せたら、ほとんど勝手に良い結果は出るでしょう。

これは当たり、つまり「現時点で考え得る最善の結論」をとりあえず自分の中に持ち、
情報が100%そろっていない時点で動き出してしまうということです。

◆なぜか?
明らかにそちらの方が、「正解」に近づくために早いからです。こうやって冷静に比較してみると
当たり前の事実ですよね?つまり、100%情報がそろっていない時点で仮の答えを立ててしまい、
それに沿ってアクションを起こし、また修正するという作業を繰り返した方が、圧倒的に、
正解に近づいたり、精度の高いパフォーマンスを生み出すまでが早いのです。

こういうサイクルを回している人は、圧倒的に成長スピードが速い。一流のアスリート、
一流のビジネスマン、一流のコンサルタント、一流の学者・・・みんなそれぞれ、あのすばらしい
行動の一歩手前には、「頭」を使った戦略がある・・・。頭を使っているから一流のパフォーマンスが出せる。

おそらく、イチローは1打席ごとにPDCA―サイクルを回している。
おそらく、超一流の営業マンは、1回の商談ごとにPDCA―サイクルを回している。
だから、彼らは何をやらせても、たいていはうまくいくのではないだろうか。
(もちろん、気にしなくていい枝葉部分を除く作業をしながらですが・・・。)

私も、60%くらい理解できた時点で行動してしまった方が、精度を高めるのが圧倒的に早い。
もちろん仮説を持った状態で入る。そして仮説を検証し、合っていた部分はより伸ばし、
間違っていた部分はすぐに修正する。そう意識している人は、意識していない人の
3倍から5倍くらいの成長曲線を描けるのではないだろうか?

そして、ビジネスの世界でも間違いなく、こういう姿勢、思考方法が求められています。
間違いなく、できる人はこんなふうに考えている。自分で見てみて、私はそう思う。
ただ、この発想は、思考プロセスを逆転するようなことが必要だったり、何かを考える時の
ベクトルを180度変えるような「思考の転換」が必要であり、話しただけではなかなか伝わらない。
結論から逆算して考える。「始めから」ではなく「終わりから」考える。そんなイメージである。
これができれば、私たちは作業効率を飛躍的に高められ。これは何かの作業を仮説検証サイクルで
行うことだけでなく、自分の中に仮説を持つことで、自分のアウトプットを高めることにも応用できる。


このような仮説思考力は、現在の転職マーケットでも非常に重要な側面であり、
目的思考で目標設定が明確な求職者様が内定を複数獲得する傾向が強いと感じて・・・
ここ3ヶ月を軽くレビューしてみました。


【志賀 正明】
携帯番号:090-6926-0878
アドレス:shiga@axc.ne.jp


 
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