


「退職・失業・転職」の手続きをほぼ時系列に説明していきたいと思います。特にサラリーマンであった人は、それら面倒なことは全部会社が行ってくれていたけど、退職から転職先が決まるまでの間は全部自分でしなければいけません。「確定申告」なんて言葉は知っていても いつ、どこで、何を、どう・・・なんてはっきりとは知らない人がほとんどです。
退職時に会社からもらう書類がいくつかあります。これは後々必要になるものなのできちんと確認しておく必要があります。
特に4.は再就職する際にその会社に提出しなければなりません。また、年の途中で退職しその年いっぱい再就職しない場合には、確定申告で収めた税金が戻ってきます。
通常、60歳未満の退職者には2つの選択肢があります。
です。このどちらかを健康保険の任意継続なら退職後20日以内、国民健康保険なら14日以内に決定し手続きをしなければなりません。/p>
『1.健康保険の任意継続』というのは在職中に加入していた健康保険を退職後2年間そのまま継続して使える制度です。但し、この制度を利用するには、退職日まで継続して2ヶ月以上健康保険の被保険者として働いていたことが条件になります。
どちらが有利か(掛け金が安いか)は個人個人の置かれている状況によるので一概には言えません。会社の保険組合や役所の市税課に問い合わせ比較・判断する必要があります。
民間企業で働く人は厚生年金保険と国民年金、公務員は共済組合と国民年金とそれぞれ二つの年金制度に退職するまで加入しています。退職後すぐに再就職する場合はその会社に手続きをまかせればいいですが、失業中は自分で国民年金の加入手続きをしなければなりません。
公的年金の受給資格は25年間加入してはじめてその権利が発生します。年金問題が喧しい昨今ではありますが公的年金制度がなくなることはまずないでしょう(と思います)。すぐに手続きをしましょう。退職後14日以内に手続きをしなくてはなりません。
財形貯蓄は一定額までは非課税にする、等の特典が法律上認められています。退職により解約するのが原則ですが、再就職先の会社に導入されている場合は継続可能です。とくに財形年金貯蓄や財形住宅貯蓄は、解約すると目的外の払い出しとなり、最長5年に遡り課税されることになるのでできれば継続したいですね。継続するには、退職前の会社で「勤務先異動申告書」を作成し、契約金融機関に提出すればいいです。
実際に退職する場合は、数ヶ月前に申し出て会社との話し合いで・・・ということが多いため、法律を持ってくることはあまりありませんが、知識として頭に入れておくと何かの役に立つかもしれません。
退職とは、雇い主と労働者との間の契約(雇用契約)を解約することです。この契約には、「期間の定めのある契約」と「期間の定めのない契約」の2通りあり、それぞれ法律の扱いが異なります。通常の正社員は後者(期間の定めがない)に属します。
いつでも退職の申し入れをすることができます。
- 【 民法 第627条 】
- 1. 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入をすることができる。この場合、雇用は、解約申入の後、2週間を経過して終了する。
- 2. 期間で報酬を定める場合には、解約の申入は、次期以後に対して、これをすることができる。但し、その申入は、当期の前半においてこれをしなければならない。
3.6ヶ月以上の期間で報酬を定める場合には、前項の申入は、3ヶ月前にしなければならない。
時給制・日給制の場合は、申し出て2週間を経過すれば解約(退職)が成立します。月給制の場合は、月の前半に解約を申し出れば当月末に、月の後半に申し出れば翌月末に解約が成立します。
但し、これら期間は就業規則である程度動かせるため、規則で「1ヶ月前までに」と定められていた場合にはそれが優先する(1ヶ月前までの申し出を求められる)こともあります。もちろん、動かせると言っても無限ではなく、労働者の退職の権利を著しく制限している規則であった場合には、公序良俗違反でその規則が無効になる場合があります。
やむを得ない場合を除き、労働者の側から一方的に解約(退職)できる権利はありません。そのため、会社が同意してくれない限り退職できません。退職願を出したとしても会社が「NO」と言えば、その期間を全うするまでは辞めることができないのです。(会社が「YES」と言ってくれれば退職できます。)
一応、やむを得ない場合には解約(退職)できるのですが、損害賠償の責を負う可能性があります。
- 【 民法 第628条 】
- 当事者が雇用の期間を定めるときであっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。但し、その事由が当事者の一方の過失によって生したときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。
なお、この規定は期間の定めのあるなしに関わらず適用となります。
退職願と退職届、一見すると同じ物のように見えますが、ちょっと違います。