【2児の母・アソシエイトパートナーが語る】令和型リーダーシップと「努力というサブスク」を減らした働き方

【2児の母・アソシエイトパートナーが語る】令和型リーダーシップと「努力というサブスク」を減らした働き方

投資銀行からコンサルティング業界へ転職後、マネージャー、シニアマネージャー、ディレクターと着実にキャリアを重ね、2度の産休・育休を経て、現在はアソシエイトパートナーとして2人の子どもを育てながら働く富士通株式会社 グローバルコンサルティングビジネスグループの丸山怜萌さん。

朝6時に起き、日中はミーティング、夕方は保育園のお迎えから寝かしつけまでをこなし、22時から再び仕事に向かうこともあるといいます。妊娠を伝えた際には厳しい言葉を受け、十分な理解を得られない場面も経験。順風満帆に見えるキャリアの裏には、母としての葛藤と、女性であるがゆえの壁がありました。

それでも、コンサルという仕事そのものを辞めたいとは思わない、といいます。

育児とコンサルの仕事を両立するための「働き方の設計」を積み重ねてきた丸山さんに、その試行錯誤と乗り越え方を具体的にお聞きしました。

母としての葛藤はある。それでも、コンサルを辞めたいとは思わない

アクシス
これまでのキャリアですが、投資銀行へ新卒入社後、コンサルティング業界へ転職。マネージャー、シニアマネージャー、ディレクターと昇格を重ね、2度の産休・育休、復職を経て、現在は大手企業のコンサルティング部門でアソシエイトパートナーを務め、2人のお子さんを育てながら働き続けているんですよね。

丸山さん
そうですね。現在は、前職のコンサルティングファーム時代とは働き方が変わり、営業まわりからすべて自分で担うのではなく、別部門が案件のきっかけをつくってくれる体制があります。その分、私はコンサルティングそのものに集中しやすくなりました。とはいえ、毎週のように地方出張があり、海外出張もあります。海外との打ち合わせが深夜に及ぶこともあり、売上や組織成長への責任もあります。

肩書きだけを見ると、順調なキャリアに見えるかもしれませんが、現実はそんなにきれいな話ではありません。朝6時に起き、日中はミーティング、夕方は保育園のお迎え、夕飯、お風呂、寝かしつけ。22時からまた仕事を始め、深夜まで働くこともしばしばです。この働き方を推奨するわけではなく、むしろ限られた時間で成果をだすことを重視していますが、繁忙期には理想通りにいかないこともあります。

子どもが熱を出して「ママがいい」と言う日に、出張へ向かわなければならないこともあります。そういうときは、ここまでして働く意味があるのかと悩みます。ただ、それでもコンサルという仕事そのものを辞めたいわけではありません。母としての葛藤は日々ありますが、この仕事自体は自分に合っている。むしろ、育児をしながら働く人にとって、コンサルは相性のいい面もあると感じています。

投資銀行からコンサルへ。選び続けてきた軸は「性格に合うこと」

アクシス
新卒では投資銀行を選ばれていますが、どのような軸で仕事を選んできたのでしょうか。

丸山さん
大事にしているのは、「グローバル」「社会的インパクト」「性格に合うこと」です。
性格に関しては、私はせっかちで、生真面目、物事はとことん突き詰めたいタイプです。投資銀行では、6台のモニターを並べ、2台の電話を持ちながら、ひたすら発注を捌いていく。一分一秒で値段が変わっていくスピード感と経済と対峙している感覚が探求心を掻き立てられ、自分に合っていると思いました。

アクシス
そこから、なぜコンサルティング業界へ移られたのですか。

丸山さん
続けるうちに、仕事の型が見えてきたんです。朝起きて海外マーケットを確認し、新聞を読み、お客様に電話する。売買を取り、場が引けたら事務処理をする。中身は毎日変わりますが、ToDoとしてはルーティン化していく感覚がありました。このまま続ければ、右肩上がりの成長はある。でも、飛躍する成長はないかもしれない。そう思ったときに、もっと知的好奇心が満たされる環境に行きたいと考えました。

私の性格的に、時々刻々と変わる新しいテーマに触れ続けられて、答えのない問いへの思考を深められるコンサルティングの仕事はとても合っていると感じました。コンサルティングは、プロジェクト単位で動きます。2カ月、3カ月で案件が変わることもある。テーマが変われば、学ぶことも、考えることも変わる。仮説を立て、答えのない課題に向き合い続ける機動性と思考探索の面白みがある。それが、コンサルティング業界を選んだ理由でした。

なぜ、コンサルは育児と相性がいいのか。「ハードワーク」を分解する

アクシス
コンサルというと、ハードワークのイメージが強いと思います。それでも、育児をしながら働く人に合う面があると考えるのはなぜでしょうか。

丸山さん
「ハードワーク」という言葉が強すぎると思うんです。ハードワークだと言われると、それだけで思考停止してしまう。でも、何が自分にとってハードなのかを分解すると、見え方が変わります。
コンサルは成果主義で、結果に厳しい仕事であることは間違いありません。クライアントには期待値以上の価値を返し続ける義務がある。管理職になれば、案件だけでなく、チームや組織を見る責任も出てきます。

ただ一方で、働く場所や時間に完全に縛られる仕事ではありません。決められた時間に座っていることより、成果を出すことが求められる。やるべきことを分解し、成果につながる動き方を設計できれば、自由度は高いんです。

語弊を恐れずに言うと、私にとってはコンサルが「一番自然体でいられる仕事」なんです。もちろん、労働時間が短いとか、責任が軽いという意味ではありません。自分で考え、組み立て、成果までの道筋を設計できる。その意味で、自分に合っているんです。

アクシス
管理職になって、働きやすさは変わりましたか。

丸山さん
変わりました。私は早く管理職になりたかった。頑張っている過程を評価されるよりも、成果で見られるほうが自分には納得感があるからです。

ときに「自分はこんなに頑張っているのに」と口にする人もいます。でも私からすると、そこは自分視点の頑張りで判断する話ではないんです。コンサルはクライアント視点です。クライアントに明確な価値を出せているかが判断軸であり評価軸です。

コンサル管理職は確かに大変です。でも、育児と相性が悪いとは限らない。むしろ、限られた時間の中で何を優先するかを自分で決められるという意味では、育児をしながら働く人に合う面があると思っています。

妊娠・出産で見えた、世代間の体感差と令和のリーダーのチーミング

アクシス
一方で、産休・育休を経験する中では、厳しい場面もあったそうですね。

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