「戦略コンサルタントの一日の働き方」とは【実際のタイムスケジュール】

直近「戦略系コンサルティングファーム」へのキャリアについてご相談をいただく機会が増えております。中でも「忙しい」というイメージがあるためか、働き方に関する内容はよくご質問いただきます。

そこで今回の記事では、戦略コンサルティングファームに所属するコンサルタントの一日の働き方について、忙しさの程度別にパターン分けをして、実際に戦略コンサルタントとして働いている方の生の声も参考に、タイムスケジュールをご紹介します。

【目次】

    1. 一日の働き方はプロジェクトによってまちまち
    2. 働く時間を左右する要素
    3. ①ベーシックな一日の働き方
    4. ②ややハードな一日の働き方
    5. ③タフな一日の働き方

一日の働き方はプロジェクトによってまちまち

戦略コンサルタントの一日の働き方は、アサインされるプロジェクトの位置付け/プロジェクトの形態/プロジェクトメンバーの三つで、おおよその傾向値が決まります。
特に、プロジェクトマネージャーの差配具合によって、コンサルタントクラスの働き方は大きく変化するため、プロジェクトマネージャーとの相性も大変重要な要素です。

上記を前提にすると、戦略コンサルタントの一日の働き方は①ベーシックな一日の働き方、②ややハードな一日の働き方、③タフな一日の働き方の三類型に分けられます。

働く時間を左右する要素

まず、戦略コンサルティングファームで働く時間を左右する要素は、アサインされるプロジェクトの位置付け/プロジェクトの形態/プロジェクトメンバーの三つが主要な要素となります。

アサインされるプロジェクトの位置付け

アサインされるプロジェクトは、提案プロジェクトと実行プロジェクトの二つに位置付けられます。前者は、パートナーやプリンシパルクラスがコネクションのある企業幹部へ提案営業する際に、プレゼンする資料の準備となります。後者は、実際にクライアントから契約金額を頂いた上で実支援をする通常のコンサルティングワークとなります。

基本的に、実行プロジェクトはタフな案件が多いため、プロジェクトの合間に負荷が低い提案プロジェクトを1~2週間挟むのが一般的です。提案プロジェクト期間内に、戦略コンサルタントに人間らしい生活を送らせて体力回復を促したり、提案前に提案プロジェクトの受注見込みが高い場合は、戦略コンサルタントの業界ダウンロード期間に充当させたい等の背景があります。

そのため、アサインされているプロジェクトの位置付けが、実行プロジェクトなのか提案プロジェクトなのかによって、戦略コンサルタントの忙しさは大幅に左右されます。

プロジェクトの形態

プロジェクトの形態は、クライアントに常駐する形態と、クライアントと定例会等を設定し随時ディスカッションを行っていく形態の二通りあります。昨今はコロナウイルスの感染拡大を受けてリモート勤務が主流となっているため、常駐プロジェクトは大分減っていますが、常駐を希望されるクライアントもまだ一定数いらっしゃいます。

常駐プロジェクトの場合は、クライアント先の勤務時間に合わせた出勤が通例のため、戦略コンサルタントにとって朝は早いものです。逆に、帰宅時間はオフィス入館の制約にもよりますが、定時に帰宅するとクライアントからの熱い視線を感じるため、遅くまで仕事をせざる得ない場合が多いです。

プロジェクトメンバー

プロジェクトメンバーは、プロジェクトを管理するマネージャーやアサインされる自分以外のメンバーを指します。プロジェクトを管理するマネージャーがマイクロマネジメント志向である場合、定期的に社内会議を設定するものです。結果的に進捗の共有頻度やアウトプットの補正頻度が増えるため、労働時間は比例して長くなります。
また、メンバーの構成によっては、教育を兼ねてアサインされるメンバーも存在するため、教育ロールを任される場合には、モジュールのカバー範囲が広くなるため時間が長めとなる傾向があります。

①ベーシックな一日の働き方

戦略コンサルタントのベーシックな一日は、比較的朝は遅めで、10時前くらいにファームのオフィスに出社するorリモートで仕事を始める方が多い印象です。朝派の方には、8時くらいにオフィスに出社して自分の時間を2h確保して、主に自己啓発に充てている方もいらっしゃいます。

大抵は、10時過ぎに出社して社内会議までアウトプット資料の残タスク、スライドの綺麗化やサポートファクトの弱い部分のリサーチをクイックに行い、お昼前に社内会議を1個挟むパターンが多いです。
社内会議は基本的に1h枠を確保し、チームメンバーがエキスパートインタビューやリサーチ等を通じて導出したファクトや示唆等をパートナークラスに共有をしつつ、クライアントに対して提示するメッセージをディスカッションしフィードバックを受けます。

パートナークラスからのフィードバックを踏まえて、社内会議後にプロジェクトマネージャー以下のチームメンバーで方向性を目線合わせしつつ、担当するモジュールのアップデートを午後に行います。基本的には、自身のモジュールが終わったタイミングでアウトプットをプロジェクトマネージャーにメール等で事前共有し、別途リモート会議を30分弱取ってプロジェクトマネージャーへ説明して仕事を切り上げるパターンが多いです。

この場合、夕方の18~19時過ぎには業務を終えて、家族との時間を過ごしたり、飲み会に出掛けたりするという事が多く、一番平和な働き方と言えます。この働き方は、提案プロジェクトの場合がほとんどで、実行プロジェクトの場合は週に1回程度、2回あったら嬉しいな、というような頻度の肌感覚です。

②ややハードな一日の働き方

戦略コンサルタントのややハードな一日は、朝はクライアント先の始業に合わせて9時前後に出社し、ベーシックな一日の午前中と同様に、社内会議用の資料のアップデート等を行いつつ、クライアント先からのちょっとしたリクエストにお応えしてサポート等を行います。社内会議は、間借りした別の会議室にてウェブ会議形式で行い(複数のプロジェクトを掛け持ちするパートナーは常駐しないためオンラインで参加)、前述の通りディスカッションを通じて見えてきた課題の本質に対する追加のアクションや様々なフィードバックを受け取ります。

お昼休憩はクライアント先の方々と一緒にとる事が多く、社内食堂等がある場合は事業会社で働く雰囲気等を感じながら、クライアント先の人となりや日常の会話から見えてくる課題感等をリラックスしながらヒアリングできる貴重な時間となります。

午後は、社内会議で得たフィードバックを踏まえて、リサーチ設計を行った後にリサーチをひたすら行う、もしくはファームによってはリサーチ部隊が別にいるため、調べたい情報の要件を提示して代わりに調べて頂くために、要件の整理等を行います。また、戦略コンサルティングの案件はエキスパートインタビューを相当数こなすため、インタビュー設計を事前に行いつつ、パートナーから得たフィードバック等を踏まえてインタビュー設計で準備した質問項目をアップデートする等の対応に追われます。一方で、常駐プロジェクトの場合は、比較的クライアントミーティングが多くなる傾向があり、そのミーティング資料の準備も両輪で夕方まで行うようなイメージです。

ややハードな一日のパターンは、上述のエキスパートインタビューの本数が多く一日に詰まっているケースが圧倒的です。特に海外のエキスパートの場合は時差があります。夜の22時以降にインタビューが実施される場合もあるため、インタビューを終えた後に得られた示唆をメモにまとめつつ、アウトプット資料へ反映させるため夜遅くまでかかる事が多いようです。

また、英語が苦手な方は、そもそもエキスパートインタビューの質問等の準備もそれなりに時間がかかるため、夕方からインタビュー実施までの間も夕食時間を除いて、作業に追われている事が多い印象です。この働き方は、実行プロジェクトの常駐の場合が特に当てはまりますが、非常駐の場合でもクライアントとの定例会が週2~3回ある場合や、プロジェクトの内容的にエキスパートインタビューを相当数こなさなければならない場合が該当します。この種のプロジェクトにアサインされた場合、頻度としてはインタビュー設定時期は週3~4日、この様な働き方になる可能性が高いかもしれません。

③タフな一日の働き方

戦略コンサルタントのタフな一日は、通称「炎上プロジェクト」と呼ばれる場合が該当します。炎上する要因はプロジェクト毎に異なります。例えば、クライアント先起因の過度なリクエスト(当初のスコープ範囲外の事を依頼してくる等)があったり、プロジェクトマネージャーとパートナー間でのデリバリー資料の握りが甘かったり、仮説と全く違う角度の示唆が現れ全体のストーリーを急遽工事する必要が出たりした場合が挙げられます。(その他に、デューデリジェンスのプロジェクトは毎日タフな働き方になるものの、特殊なプロジェクトであるため本稿では割愛)

この場合、決まった時間軸で類型化する事は難しいものの、前述で示したややタフな働き方に、イレギュラーに発生したモジュールや軌道修正作業をこなす時間が、日中の合間や夜更けに追加されるイメージが適切かもしれません。この種のプロジェクトにアサインされた場合、頻度としてプロジェクト期間中の平日はほぼ地獄を見る覚悟をする必要があるようです。

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今回の記事では、戦略コンサルティングファームに所属するコンサルタントの一日の働き方についてお伝えしました。
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