【職種別・独自取材】楽天へのポストコンサル転職ではどの程度「英語力」が求められるのか?

ポストコンサルとしても人気の楽天株式会社ですが、「楽天社は全ての部署でTOEIC800点が必要のようですが、、、」とご心配の声をいただきます。

そこで今回は、楽天株式会社

  • 「部門マネージャー」や「採用担当者」への【独自取材】
  • 「実際に転職した方」の生の声や、弊社の実績

を交えて、コンサルタントの方向けに、楽天株式会社の入社前後で求められる英語力や実際の活用シーンについてお伝えいたします。

【目次】

  1. 楽天市場、楽天トラベル、楽天ブックスなどを扱う部門ではTOEIC800点以上が必要
  2. 社内コンサル部署でもTOEIC700~800点は必要。英語によって仕事やプロモーションの機会も変わる。ただしコミュニケーションスキルが最重要
  3. M&Aやアライアンスに関わる部門では、ビジネスレベルの英語力が求められる
  4. (参考)エンジニアのメンバーは半数が外国籍であり、入社後は全く日本語を使わないというケースも

楽天市場、楽天トラベル、楽天ブックスなどを扱う部門ではTOEIC800点以上が必要

楽天の「顔」とも言える楽天市場、楽天トラベル、楽天ブックスなどを扱う部門では、入社時点で「TOEIC800点以上⇒正社員入社」「800点未満⇒契約社員」という対応を行っているようです。

一方で、楽天コマース部門以外では、入社時点のTOEIC点数に関わらず正社員入社可能です。 ただし、入社後2年以内に800点を取得できなかった場合、基本給が10%減額になるという対処を全部門で行っているようです。

採用段階では英語力の確認資料を求められます。採用において評価される英語力は下記の通りです。

1.TOEICもしくはTOEIC IP 800点以上
2.TOEFL (a) iBT 110点以上 (b) CBT 270点以上 (c) PBT/ITP 637点以上
3.IELTS 7点以上

さらに、以下に該当する場合は英語力に関する資料を提出せずとも、採用においてプラスに働く、またはTOEIC800点以上と同じ扱いになるようです。

  • 英語圏出身(母国語)の方
  • 英語圏の大学もしくは大学院を卒業された方(学位取得が条件)

同部門ではクライアント・メンバーともに日本人の多い部署のため、レポートティングや会議などで英語を使うケースは極めて少ないものの、全社共有資料(音声や映像含む)などは英語で作成されているものが多いため、サービスサイドのメンバークラスであっても社内のナレッジをキャッチアップするためにはリーディング、ヒアリングは出来たほうが良いとのことでした。

また、同部門のマネージャー曰く「マネージャーへ昇格した際にはサービス側でも経営陣へのレポーティングは英語で行われることが増える」とのことです。

実際に、弊社経由でコマース部門に入社された元外資系総合ファームのシニアコンサルタントの方も、入社当初は点数足らずに契約社員でしたが、社内の英語バックアップを生かして800点以上を獲得し、正社員へ登用されました。

また、全社朝会は英語で行われ、10~15分は三木谷社長が英語でお話をされているようです。全社で「公用語を英語に」という取り組みが推進され、必然的に「英語を学ばなければ」と思う機会も多いようです。

社内コンサル部門でもTOEIC700~800点は必要。英語によって仕事やプロモーションの機会も変わる。ただしコミュニケーションスキルが最重要

弊社実績でもコンサルタントの入社が多い社内コンサル部門(40名中10名が元コンサル)の採用マネージャーにお聞きしたところ、海外子会社も含めた横断的プロジェクトも増えているため、「英語ができないと仕事を与えられる機会も制限される。よってプロモーションもできない。数字で簡単に測ることはできないが、800点はなくとも、少なくとも入社段階でTOEIC700点くらいは取得してほしい」とのことでした。

ただし、外資系ファームではTOEIC700点で「一定の英語力がある」と認める傾向にあり、実際にこの部署でも入社段階で800点に満たないコンサル出身者が半数を超えるようです。

実際の案件も、海外子会社の業務改革といったグローバルプロジェクトも直近増えており、現地社員と英語を用いてPJを共同で進めるなど、英会話を含めたビジネスレベルの英語が求められるシーンもあるようです。 また、英語のスキルがないと上記の会社が注力する案件が回ってこず、自ずと活躍の機会か限られてしまうとのことでした。

ただし、「コンサル出身者で英語でパフォーマンスが出せなかった方はいますか?」と総合企画部の採用マネージャーにお聞きしたところ、 「入社段階では点数に満たない方が多い」と前置きしたうえで、「我々が本質的に求めているのはTOEICの点数ではなく、英語・日本語に関わらず相手に分かりやすく要点を伝えるといったコミュニケーションスキルです。その点に関してコンサル出身者は秀でているので、英語のアクセントなどは間違っている方もいますが、英語でのパフォーマンスでバリューを出せてない人はほとんどいない」とご回答いただきました。

弊社から総合企画部に転職された事業会社出身の方からも、「コンサル出身の方は、要点を伝えることが上手なため、英語のスキルとしてはたどたどしかったり、普通でも、外国籍の方とちゃんと話し合えているという印象がある」とご回答いただきました。

M&Aやアライアンスに関わる部門では、ビジネスレベルの英語力が求められる

M&Aやアライアンスに関わる事業開発部の採用担当にお聞きしたところ、 「現在楽天社では海外子会社の買収なども積極的に進めており、自社のM&A/アライアンス部隊や、CVC等、海外企業との交渉事が頻繁に発生する部署では当然ながら現地のメンバーとのやりとりがメインなため、ビジネスレベルの英語力がメンバークラスから求められる」とのことでした。

特に直近は、アライアンスを積極的に行っており、そこを担える人を採用したいという意向があるとのことでした。

参考:
「楽天とPChome、戦略的業務提携を締結」(楽天社プレスリリース)
「楽天、米国アルティオスター社と戦略的資本業務提携」(楽天社プレスリリース)

「より事業を具体的にイメージしながら交渉ができる方が入社・ご活躍されております」とのことであり、実際に事業会社であれば海外事業企画、銀行のM&A部門、コンサルタントであればハンズオンでのPMI経験(海外案件)をお持ちの方が活躍されてるようです。

(例)
31歳 男性 外資系 コンサルティングファームでM&Aアドバイザリー
→事業会社にて経営企画

案件は事業部トップからニーズが上がってくる、三木谷社長から提案が降りてくるだけでなく、自分でアライアンス先を探すことも必要なため、海外企業の財務分析スキルや調査スキル、海外クライアントの前に自分で出て、ステークホルダーを巻き込みながらアライアンスのメリットやシナジーをプレゼンし、困難な交渉ができる、といった高い英語力が入社後は求められています。

(参考)エンジニアのメンバーは半数が外国籍であり、入社後は全く日本語を使わないというケースも

楽天社では現在約1万人の社員がいますが、採用マネージャーにお聞きしたところ「1万人のうち外国籍の社員が約2,400人いる」とのことでした。その外国籍社員の半数がエンジニア職として働かれています。実際に、2014年のエンジニア採用100人のうち8割以上が外国籍の社員だったようです。

そのため、TOEICの点数は800点に満たなくとも正社員採用される可能性がありますが、外国人のマネージャーが面接官を務め、入社段階で外国籍のメンバーとのコミュニケーションに抵抗がないかなどチェックされるケースがあります。

また、英語面接の内容は日本語での面接と変わらなく、エンジニアの面接では「Javaの経験は?フレームワークは?」と技術のスキルチェックや「志望動機を聞かれました」とのことでした。

外国籍の社員が半数以上を占めるエンジニア部隊ですが、「日常会話は日本語で話すこともあるのでしょうか」と人事部の方にお聞きしたところ、「日本語で話せる外国籍の方とは、日本語の会話もあります」とのことでした。

ちなみに、弊社が独自でお聞きした情報では、外国籍社員の国籍では中国、インドの順に多く、中国や台湾、韓国出身の方は日本語を現地の学校で習っていた、日本に留学後入社したというケースが多く、平均して日本語能力検定N2レベルの日本語は話せることが多いようです。

※N2レベルは、「日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる」「雑誌や新聞の内容が理解できる」というレベル

ただし、開発部門(エンジニア)にはインドやロシア出身の方も多く、「彼らの中には全く日本語が話せない方も比較的多いので、エンジニア部門では基本的に英語での会議や日常会話についていくスキルが求められる」とのことです。また、エンジニア同士のメッセージのやり取りも、英語を用いることが多く、「1日日本語を使用しなかった」というケースもあるようです。

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今回の記事では、【職種別・独自取材】楽天へのポストコンサル転職ではどの程度「英語力」が求められるのかについてお伝えしました。

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