戦略コンサルに転職できる「年齢」に制限はあるのか

今回の記事では、戦略コンサルティングファームに参画する際に、ポジション別にどの程度の年齢レンジが存在し、付随してどの様なスキル/経験が必要となるかお伝えします。

【目次】

  1. ポジション別の年齢レンジは結果論/基本的に年齢制約はない
  2. アナリストクラス
  3. コンサルタントクラス
  4. マネージャークラス
  5. プリンシパルクラス
  6. パートナークラス

ポジション別の年齢レンジは結果論/基本的に年齢制約はない

戦略コンサルティングファームに参画する際、ポジション別の適正年齢を問われた場合、結果論として何歳~何歳程度までという年齢レンジは確かに存在します。他方で、戦略コンサルティングファーム側の観点として、そのポジションに身を置き柔軟に対応できる/成長が見込めるのであれば、基本的に年齢の制約はないと認識しています。
他方で、ポジション別に求められるスキル/経験は比較的明確に分かれているため、そのスキル/経験を有するか否かである程度ふるいがかけられ、年齢レンジが凡そ結果論的に定まってくるという構図と理解しています。

以下、ポジション別にどの程度の年齢レンジが存在し、どの様なスキル/経験が必要とされるかについて、具体的にご説明したいと思います。

アナリストクラス

アナリストとして戦略コンサルティングファームに参画する場合、平均的な年齢レンジは23歳以降の20代後半が凡その値です。ファームによっては、アナリストではなくアソシエイトと呼ばれますが、担う役割はアソシエイトもアナリストも同値と言えます。

基本的に、新卒~第二新卒、3~7年程度の社会人経験を経た中途が大きなパイを占める構造となっています。戦略コンサルティングファーム内ではジュニアクラスと称され、コンサルタントとしての基礎を学ぶ下積み期間に位置付けられており、基本的に戦略コンサルティング業界未経験者が入りやすいクラスとも言えます。

そのため、アナリストクラスで参画する場合、戦略コンサルティングファームから求められる要件としてスキル/経験のウェイトは非常に小さく、いかに地頭が良いか/体力があるか/柔軟に物事を吸収できるか/論理的な考え方ができるか/論理的にコミュニケーションが取れるか等、素養部分の評価項目が大きい認識です。

もちろん、社会人経験5~7年程度の中途の場合、前職時代にいた業界でどの様な経験をしてきたか/習得したスキルも多少は勘案するものの、どちらかと言えばその業界でどの様な課題に対峙してどの様な考え方で行動してきたか、という点をユースケースとして参考にされると捉えて、基本的にはこのクラスで参画する場合は素養部分を存分にアピールすべきと理解しています。

コンサルタントクラス

コンサルタントとして戦略コンサルティングファームに参画する場合、平均的な年齢レンジは20代後半~30代前半が凡その値となります。ファームによっては、コンサルタントの上にシニアコンサルタントを設けて、その上にマネージャーがいるという建て付けもありますが、基本的にコンサルタントもシニアコンサルタントも同じ階層と考えて大きな差異はない認識でいます。

戦略コンサルティングファーム内では、プロジェクトデリバリーを行う上での実作業、クライアントワークの他にコンテンツ作成からその取りまとめ等を担うキーマンでもあり、各戦略コンサルティングファームで人材難/熾烈な獲得競争が恒常的に生じているクラスと言えます。他方で、総合系コンサルティングファームの差分として、人材の質は維持/担保を厳格にしなければならないため、非常に狭き門である事は間違いありません。

そのため、コンサルタントクラスで参画する場合、戦略コンサルティングファームから求められる要件は比較的多岐にわたります。未経験でエントリーする場合、前述のアナリストクラスで求められる素養、いかに地頭が良いか/体力があるか/柔軟に物事を吸収できるか/論理的な考え方やコミュニケーションが取れるか等が必須である他、前職でのスキル/経験を如何に戦略コンサルティングで活かせるかという点も求められてきます。

具体的には、例えば前職で事業会社の経営企画に所属していた人材の場合は、事業会社の意思決定プロセスや論理・課題感等に精通しているため、戦略コンサルティングの提案やプロジェクトデリバリー時にクライアントとの円滑なコミュニケーションに活かせるか、といった事が求められるポジションと言えます。

マネージャークラス

マネージャーとして戦略コンサルティングファームに参画する場合、平均的な年齢レンジは30代前半~40歳が凡その値となります。

戦略コンサルティングファームにマネージャーで参画する場合、コンサル業界未経験で入社するケースは非常に少なくなります。コンサルティング業界特有の働き方やアナリスト~コンサルタントクラスの力を十二分に発揮させる高いマネジメント能力が必要となるためです。もちろん、前職の経験からコンサルティング業界未経験者であっても、戦略コンサルティングファームのマネージャーと同等レベルの力量が短期間で身に付くと判断され採用に至る事もありますが、非常に稀なケースでしょう。

従って、マネージャーから参画する方の大半はコンサルティング業界経験者となり、戦略コンサルティングファーム間の移籍の場合は同じポジション間の移動、総合系コンサルティングファームから戦略コンサルティングファームへの移籍の場合1ポジション~2ポジション程度下げて参画する事が多い印象があります(総合系コンサルティングでプリンシパルだった場合は、戦略コンサルティングに移籍する場合マネージャークラスorシニアコンサルタントクラスで参画)。

マネージャークラスで求められる経験/スキルは上述の通り、多様な人材を高次元にマネジメントし、戦略コンサルティングファームのアウトプットを取りまとめるスキルが必要です。事業会社で導出するアウトプットの質やスピード感と戦略コンサルティングで導出するアウトプットの質とスピード感は非常に似て非なりの側面が強い点は認識する必要があるでしょう。

プリンシパルクラス

プリンシパルとして戦略コンサルティングファームに参画する場合、平均的な年齢レンジは30代後半~40代が凡その値となります。ファームによっては、アソシエイトパートナー等名称は異なりますが、パートナーになる前の登竜門的なポジションとなります。
プリンシパルで参画する場合、コンサル業界未経験で入社するケースはマネージャーに比べると多少高くなる傾向にあります。これには、求められる役割がチームをマネジメントする事よりも、チームに対して専門性を活かしたアドバイザー的な立ち位置でスポット的に入る事が多くなるケースや、クライアント先を獲得する提案活動や社外への戦略ファームの認知度向上対応が多くなる等の背景があります。

そのため、コンサルティング業界未経験者であっても、世間一般に圧倒的な認知度を誇る人材や、ある業界の第一人者等であればプリンシパル、もしくはパートナーで迎え入れられるケースも往々に存在します。
 
他方で、コンサルティング業界経験者の方がプリンシパルで迎え入れられる場合、基本的に前職の役職によってポジションは定まるものの、マネージャーとして実務を回す力量/卓越した専門性や業界知見/対象業界への営業力がどの程度あるかを総合的に吟味されるクラスとなるため、人によっては参画してから非常に苦労するポジションと言えるかもしれません。また、感覚値として、総合系コンサルティングファーム出身でパートナークラスの方が参画する場合、プリンシパルクラス、もしくはマネージャークラスから迎え入れられるケースが多い印象です。

パートナークラス

パートナークラスとして戦略コンサルティングファームに参画する場合、平均的な年齢レンジはざっくりですが40歳以上です。

コンサル業界未経験で入社するケースは、基本的には少ないと考えられます。また、コンサルティング業界経験者であってもパートナークラスの移籍はクライアント先の処遇問題等の制約があるため、移籍する側もメリット/デメリットを十二分に鑑みて決断する結果、マネージャークラス以下の流動性と比較すると低くなります。

基本的に、パートナークラスで求められる事は、圧倒的な知名度や専門性/業界知見を通じた顧客開拓/クライアントとの永続的なパートナーシップの構築が主となるため、コンサルティング業界経験者であれば前職に仮にクライアントとの繋がりを置いてきたとしても、同業界で新たな顧客を開拓する力/スキルがあるかを求められます。そのため、年齢レンジとしては、最速でパートナーになった方が35歳程度だとしても、パートナーとして実績を積む期間として3~5年程度を要すると仮定して、40歳くらいでパートナー間の移籍が可能な水準と思慮しています。

一方で、少数派ですがコンサルティング業界未経験者の場合は、前述のプリンシパルで求められる要件と同様に、世間一般に圧倒的な認知度を誇るか/ある業界の第一人者として世に出ているか等の観点で高いレベルを求められます。そのため、コンサルティング業界未経験者かつ従来型の産業で専門性を培っている方の場合は、40代後半くらいの印象です。他方で、新しく時代の潮流の先端を行く業界で専門性を磨かれている場合は、もう少し年齢が若いタイミングで戦略コンサルティングファームから引き抜かれる可能性もあると認識しています。

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>戦略コンサルタントへのキャリアに関する記事

戦略コンサルと経営コンサルの違い【仕事内容や目的、求められるスキル、年収など】
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/strategic_management_difference

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今回の記事では、戦略コンサルティングファームに参画する際に、ポジション別にどの程度の年齢レンジが存在し、付随してどの様なスキル/経験が必要となるかについてお伝えしました。
戦略系コンサルティングファームへの転職をお考えの方は、ぜひアクシスコンサルティングにご相談ください。


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