戦略コンサルに受かる志望動機の書き方<事例付き>【絶対に欠かせない3つの視点】

今回の記事では、戦略コンサルティングに受かる志望動機書の書き方をご紹介します。志望動機書の書き方のポイントは、ロジック、ストーリー、ユニークネスの三つが必須となります。弊社で実際に戦略コンサルに内定した方の事例なども具体的に紹介しながら説明していきます。

【目次】

  1. ロジックを担保するために、ピラミッド構造を意識して文章を書く
  2. 読み手が腹落ちするストーリーを描くために、キャリア観もしくは人生観を軸にして文章を書く
  3. 他者と差別化できる「ユニークネス」を表現する

ロジックを担保するために、ピラミッド構造を意識して文章を書く

まず、志望動機を書く上で最も重要なポイントは論理構成(以下ロジック)となります。戦略コンサルティング志望者がどれだけ優れた実績や強みを実際に有していたとしても、論理構成が一定水準以上見受けられない場合はエントリーシートの段階でばっさりと落とされてしまうので注意が必要となります。

理由は、戦略コンサルティングの仕事では、クライアント先の取締役レベル、言い換えればクライアント先のトップエリート集団と円滑にコミュニケーションを取る必要があるためです。その際に、非常に高度な対話力が要求され、その対話力のベーススキルとしてロジックを踏まえたコミュニケーションが必須となります。これはクライアント先に対するコミュニケーションだけでなく、短期間で圧倒的な成果を出さなければならないチームメンバーとのコミュニケーションにおいても必要となる素養です。

そのため、志望動機書を書く際にロジックを担保するために、ピラミッド構造を意識して文章を書くことをお勧めします。具体的には、常に伝えたいメッセージ、結論は何かをまず先に述べる事です。

例えば、なぜ戦略コンサルタントを目指すのかという問いに対して文章を書くときに、「私は企業経営への支援を通じて、日本の社会に貢献したいと考えているからです」等、端的にその理由を述べます。その上で、「私がなぜ日本の社会に貢献したいかと言うと、海外渡航中に貧富の差を目の当たりにして、日本はそのような国になって欲しくないと感じたことが大きいです」というWillの理由を述べた上で、「そのため、日本の社会の根幹を担う日本企業の支援に携わることで、日本企業の底上げが日本の社会への貢献になると考え戦略コンサルタントを志望しています」等、Willの手段としてなぜ戦略コンサルタントという仕事に繋がるのか、その理由を繋げて説明すると良いでしょう。

戦略コンサルタントを志望する方々の志望動機書の添削を行う中で、往々にして生じているのはこのロジックの欠如です。特に陥りやすい罠は、日本語の文法に引きずられて結論を文章の一番最後に持ってきてしまう事です。常に結論ファーストで表現する習慣をつける事をお勧めします。戦略コンサルティングの募集は年中行われているものの、限られたリソースの中で(プロジェクトを回しながら)数多ある応募の中から実際に候補者の方とお会いする時間を割くため、この志望動機書からロジックの素養が見受けられない場合は、かなりの確率で落とされると覚悟した方が良いかもしません。

読み手が腹落ちするストーリーを描くために、キャリア観もしくは人生観を軸にして文章を書く

志望動機書を書く上で、次に重要なポイントはストーリーとなります。前述のロジックは、戦略コンサルティング業界ではお作法的な部分に当たり、お作法が一定水準を満たした上でようやく志望動機書の中身の部分が評価の対象となります。その中身のストーリー、なぜ志望者が戦略コンサルタントを目指すのかを読み手に腹落ちさせる説明をすることが、志望動機書を書く上で必要となります。

当然ながら志望動機が不明瞭な場合、相当のプレッシャー下で働かなければならない戦略コンサルタントを継続的に務められるのかを疑問視されてしまいます。また、戦略コンサルタントの生業としてクライアント先を説得させるストーリーは役職関係なく必要なスキルとなるため、志望動機書レベルを同業者に納得させられなければ現場に行ってもクライアント先を納得させられない、という論理もあります。従って、ロジックの次に志望動機のストーリーは非常に重要なポイントなのです。

そのため、志望動機書を書く際、読み手が腹落ちするストーリーを描くために、書き手側はキャリア観もしくは人生観を軸にして文章を書くことをお勧めします。具体的には、自身のキャリアの最終ゴールは何で、そのゴールに向かって今どのフェーズに位置するのか、その上でなぜ戦略コンサルタントという職種にチャレンジするのかを具体的に表現すると良いでしょう。

自身のキャリアの最終ゴールを、「起業してGAFAに次ぐ会社を興したい」等と設定した場合。例えば、「前職の事業会社で経営企画に従事したため大企業の経営プロセスは十分に学べた。他方でいち企業の経営プロセスしか目の当たりにしておらず、起業する上で複数社の経営プロセスに触れて差分等を体感/理解した上で、自分の会社を起業したいと思っている。戦略コンサルタントであれば自身のバックグラウンドを活かしながらクライアントの経営戦略を支援しつつ、自身の経営観を研磨できると思い戦略コンサルタントを志望している」という具合に自身のキャリア観や人生観のストーリーを表現するイメージです。

ここでのポイントは、過去のバックグラウンドをポジティブ要素(学べた事)とネガティブ要素(学べなかった事)に分解し、ポジティブ要素を活用しつつネガティブ要素を補う場所として戦略コンサルタントという職種が最適である、というストーリーにもっていくか、を意識するとより良い志望動機書になります。

他者と差別化できる「ユニークネス」を表現する

志望動機を書く上で、最後に重要なポイントはユニークネスの表現となります。前述のストーリーにも密接に関連しますが、ストーリーで自身が戦略コンサルティングという職種にチャレンジする蓋然性をアピールする一方で、自身が戦略コンサルティングに向いているユニークネスを特に表現する必要があります。

背景として、戦略コンサルティングという職種に応募する人材は非常に多い一方で、通過率は非常に狭き門である状況が挙げられます。戦略ファーム各社は少数精鋭を貫いており、多数の応募者の中から一定水準の素養を持ち、かつその中でも光る人材のみを採用します。もちろん、戦略ファーム各社とも人材が多ければ多いほど売上規模も上がり会社の業績が上向く事は理解しているものの、大量採用する弊害として採用した人材の質の低下に向き合う必要が出てきます。
そのため、プロフェッショナルとしてパフォーマンスを発揮できる人材のみを採用する傾向が強いマッキンゼー/ベイン/ローランドベルガー/ストラテジー&/ATカーニーは、特に人材のユニークネスは何かを見定める傾向が個人的には強いと感じています。

そのため、志望動機書を書く際、書き手は自身の培ってきた経験や素地から何を強みとして認識し、その強みをどの様に戦略コンサルタントとして発揮できるのか、他者と差別化できるユニークネスを表現すると良いでしょう。

例えば、自身の強みとして、前職時代B2Bサービスの営業に従事し年間最優秀賞を取った営業力/交渉力(言い換えればコミュニケーション能力)を強みとして挙げる場合、「前職で培ったコミュニケーション能力を戦略コンサルティングという職種において、クライアントに対峙し寄り添いながら円滑なコミュニケーションを通じて、本質的な顧客課題の抽出に活かしたいと考える」等の表現で他者と差別化(ユニークネス)をしましょう。

また、「B2Bサービスに精通しているため、B2Bサービスを販売する時に陥りやすいハードルの深い理解や、B2Bサービスを効率的に展開して事業スケールを高めていく要諦の洞察等も、クライアント先のB2Bサービスの開発支援等に活かせると考える」という様に、具体的に戦略コンサルタントとして働く際のパフォーマンスイメージを表現する事も有効な書き方の一つです。

ここで、戦略コンサルタントとしての働き方の精度は問題視されることがなく、如何に応募者が戦略コンサルタントとしてパフォーマンスできる余地があるのかを書き示すことで、「では具体的にお会いしてパフォーマンスのイメージを擦り合わせてみよう」等のロジックに回る事が多い印象です。従って、周囲に戦略コンサルティングに従事する仲間がいる場合は、実際のプロジェクトの話を聞きながら、ご自身のパフォーマンスイメージをある程度掴み志望動機書を書くことをお勧めします。

応募者の方の志望動機書で多いのがこのユニークネスの欠如で、金太郎飴のように似たような自己PRが並んだ場合、採用リソースが足りない場合は見送られるケースも出てくる可能性があります。数多あるエントリーシートの中から、採用担当者の目を引くようなユニークネスを意識して表現するとより通過率の高い志望動機書になるでしょう。

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今回の記事では、戦略コンサルティングに受かる志望動機書の書き方をご紹介しました。戦略コンサルへのキャリアをお考えの方は、ぜひアクシスコンサルティングにご相談ください。


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