「宇宙」×「事業開発/コンサル/メディア」で日本の宇宙ビジネスをリードする株式会社デジタルブラスト インタビュー/スペースイノベーション事業部 取締役 大熊隼人様

株式会社デジタルブラスト
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今回は、宇宙に関連した事業開発からコンサルティング、メディア事業まで、日本宇宙ビジネスのプラットフォーマーとして業界をリードする株式会社デジタルブラストへのインタビュー。
JAXAの宇宙ステーション地上管制官や、実験装置などの開発業務に従事後、コンサルタントに転身、その後同社へジョインされた大熊隼人様より、入社までの経緯、各事業部の特色やビジネス事例、今後同社が目指す宇宙ビジネスの展望などについてお聞きしました。

目次
  1. JAXAにて宇宙ステーション関連の開発業務を経験後、ITコンサルに転身。3社目でデジタルブラストへ
  2. 「宇宙ステーションの実験装置開発」など、宇宙関連の事業開発を手掛けるスペースイノベーション事業部
  3. 宇宙関連からDX・戦略まで手掛けるコンサルティング事業部と、宇宙系メディアなどを運営するコミュニケーション事業部
  4. 「デジタルブラストのビジネスに、日本における宇宙関連市場の行く末がかかっている」
  5. 「宇宙ビジネスへの挑戦の想い」×「ロジカルさ」が採用のポイント
  6. ビジネスも組織も急成長中、「正直今が一番面白い時期」
  7. 株式会社デジタルブラスト 求人情報

JAXAにて宇宙ステーション関連の開発業務を経験後、ITコンサルに転身。3社目でデジタルブラストへ

安形
まずは、大熊様のこれまでのキャリアをお伺いさせていただいてもよろしいでしょうか。

大熊様
2008年に新卒で宇宙関連の民間企業に入り、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の国際宇宙ステーション日本実験棟の『きぼう』の地上管制官を務めました。その後、JAXAへ出向しエンジニアとして宇宙ステーションに搭載する実験装置の開発にも従事。自分が開発した装置がいくつか宇宙へ打ち上がり、宇宙実験や監視システムなど多くの経験を積むことができました。

しかしエンジニアとして約8年間宇宙業界で働く中で、いつしか「自分で宇宙事業をやってみたい」という思いが芽生え、いったん外に出てみようと。そこでコンサルティング業界が一番ビジネス的な観点が学べるだろうと考え、外資系のITコンサルティングファームに転職しました。

その後、ベンチャーのコンサルティングファームに移り新規事業を含めさまざまな経験を積み、2020年9月にデジタルブラストにジョインしました。

安形
もともと学生の頃から宇宙に興味をお持ちだったのでしょうか。

大熊様
そうですね。小学生の頃からずっと宇宙が好きで、いずれ宇宙や航空に携われる仕事がいいなと漠然と思っていました。そのため大学も宇宙物理学を専攻し、就活も宇宙に関われる会社を選んで活動していましたね。

安形
現職のデジタルブラストに出会った経緯を教えてください。

大熊様
「自分でビジネスを作る」「事業を作る」ことにすごく興味があったものの、コンサルティングファームでは新規事業だけに軸足を置くことが難しくて、どうしてもコンサル業務の片手間になってしまうことにジレンマを抱えておりました。

そこで新規事業に力を入れているコンサルティングファームか事業会社へ行こうと考えていた際、もともと「宇宙事業をやりたい」という想いが自分の根底にあったので、「宇宙」と「コンサル」というキーワードで検索したところ、たまたまデジタルブラストが出てきたんです。数年前に同じキーワードで検索をしても出てこなかったので、まずは1度話を聞いてみようと思い自分からコンタクトを取ったのがはじまりです。

安形
入社の決め手は何でしたか。

大熊様
当時はまだまだ小さな会社で、なおかつ自分は宇宙業界ど真ん中でやってきているのに対して代表の堀口はJAXAにいたわけでもないですし、宇宙コンサルと言ってもそんなに大したことはないだろうと正直思っていました(笑)。しかし堀口や元JAXA出身のメンバーと話をする中で、ビジネス的な観点から宇宙に対して自分と同じような考えや課題感に共感したため、自分もチャレンジしてみようと思いジョインすることを決めました。

大熊様

「宇宙ステーションの実験装置開発」など、宇宙関連の事業開発を手掛けるスペースイノベーション事業部

安形
大熊様の現在の具体的な役割やミッションについてお伺いしてもよろしいでしょうか。

大熊様
弊社はコンサルティング事業部、スペースイノベーション事業部、コミュニケーション事業部という3つの柱がありまして、その中で私はスペースイノベーション事業部の新規事業をリードしています。

もともと弊社は宇宙コンサルがメインである一方で、自分たちでも宇宙ビジネスの開発事業を大事にしていきたいと考えています。そのためスペースイノベーション事業部では、今まさに宇宙ステーションに搭載するための実験装置の開発を始めており、私がその実験装置開発の責任者を担っております。

またスペースイノベーション事業部では主軸が実験装置の開発ですが、それ以外にIoTサービスやSaaSサービスなどデジタル系の新規事業も手がけています。

安形
宇宙ステーションに搭載する実験装置開発についてもう少し深くお伺いします。開発はどれくらいの期間で行われるのですか。

大熊様
1つの装置を開発して宇宙に打ち上げるまで約2~3年を想定しています。ただし今回は宇宙ステーションに搭載するためのものですが、私たちは次のステップとして月面に搭載する装置の開発を視野に入れております。今は宇宙ステーションに搭載の装置をビジネスとして確立させながら並行して月面に搭載する装置を作っていきたいと考えております。

安形
開発を行う上でのステークホルダーについて教えてください。

大熊様
日本の宇宙開発はJAXAが主導なのでJAXAと一緒に行っていきます。その点もともと私自身がJAXA出身なのでJAXA内に知り合いが多く、いろいろなアドバイスをいただきながら今進めている段階です。

また宇宙開発は特殊なためさまざまな安全上の課題をクリアしなければなりません。1度宇宙へ打ち上げると当然自分たちで装置を直すことができないため信頼性の確保が重要です。ですからこれまでJAXAで一緒に開発を行ってきたメーカーさんの中でも最も信頼できるメーカーさんと一緒に開発をしていこうと考えております。

他にもいろいろな大学や企業で弊社の実験装置に関連した研究が行われておりますので、大学や企業側からのニーズを装置の仕様に反映しています。

安形
実験装置の開発において、社内で携わっているメンバーについて教えていただけますか。

大熊様
メンバーは今10人弱ぐらいですね。例えばどういう企業にアプローチをしたらいいかといった事前調査や、同じような実験や装置の開発をしている企業がないかといった市場調査を行うメンバー、最近では装置をデザインするメンバーがジョインしました。またビジネス的な観点では代表の堀口と取締役の稲垣がお金まわりのビジネス展開を担っています。メンバーは各自コンサル案件を持っていますので、宇宙開発においては少しずつタスクを分配し、毎週の定例で持ち寄って少しずつ進めている状況です。

安形
新規事業の中でも本当の意味でゼロイチの事業になりますね。

大熊様
そうですね。そこがやはり一番面白いところであり、知見がないとなかなかできない部分です。そういったところで弊社の価値を提供していきたいと思います。

宇宙関連からDX・戦略まで手掛けるコンサルティング事業部と、宇宙系メディアなどを運営するコミュニケーション事業部

安形
スペースイノベーション事業部は宇宙ステーションの実験装置の開発がメインということですが、コンサルティング事業部とコミュニケーション事業部についても教えていただけますか。

大熊様
コンサルティング事業は、大きく分けると戦略系、DX(デジタルトランスフォーメーション)、DS(デジタルソリューション)の3つになります。1つ目の戦略系では、経営戦略を提案する案件以外にも宇宙ビジネスのコンサルティングを行っております。例えば衛星データを今後の利活用の方向性の提言やファイナンス、体制等に係るコンサルティングや、JAXAを含む官公庁の案件などを行っています。2つ目のDXは、多くのコンサルティングファームで手がけているDXの戦略立案や業務改善です。3つ目のDSは、開発を伴うシステム案件です。最近のコンサルファームではITの比重が高くDSの仕事がかなり多いと思いますが、当社では戦略系やDXの案件が多いのが特徴ですね。

コミュニケーション事業部は、デジタルマーケティングを含めたメディア系の事業です。そもそもこの事業は宇宙をもっと世の中の人たちに知ってもらおうというのがコンセプトになっています。そのため自社メディアで宇宙業界の動向などの記事をリリースしたり、動画で解説したものを配信したりしています。またそれ以外にも今年日本で開催される、欧州宇宙機関(ESA)の衛星データを活用したビジネスコンテストの日本側の事務局をコミュニケーション事業部が担当しています。

安形
宇宙を軸にさまざまな事業を行っていくのですね。

大熊様
そうですね。いろいろな事業を展開していくことで結果的にコンサルティングに反映できるのではと考えています。うまくシナジーを生み出してお客様によりよい価値を提供していくことが目標です。

安形
例えばコンサルティング事業をしながらスペースイノベーション事業にも携わることができますか。

大熊様
評価などをしなければいけないので組織上は主のグループが決められています。しかし、例えばシステム開発のスキルがある人でも宇宙事業をやりたくて入社される方たちは少なくありません。当社ではみんなが自分たちのやりたいことをやれる環境を目指していますので、稼働の一部を割いてスペースイノベーション事業や宇宙コンサルティングの案件に入れるようにしています。

「デジタルブラストのビジネスに、日本における宇宙関連市場の行く末がかかっている」

安形
大熊様が考える宇宙ビジネスの可能性についてお伺いしてもよろしいですか。

大熊様
日本における宇宙ビジネスは、もともと10年ぐらい前まで政府による公共事業の状態が続いていましたが、アメリカのスペースXをはじめ海外の宇宙ベンチャーがいくつも生まれ、ようやく日本でもいろいろな宇宙ベンチャーが出てきました。そうした中、最近では私たちがコンサルティングを行っていると、「宇宙に打ち上げるために何かを作る」だけでなく、「宇宙を使って自分たちのビジネスに何かできないか」といった声が聞こえるようになってきました。

つまりどの企業も宇宙に興味を持ち意識し始めている段階から、私たちがコンサルティングを実現していくことで宇宙ビジネスに1歩踏み出すことができるようになります。さらにニュースなどを通じて宇宙に対する認知度が広がればマーケットが拡大していくと予想されます。日本の市場規模をどこまで広げられるかは自分たちの頑張りにかかっていると思いますね。

安形
興味と実際の知識とのギャップが大きい分、御社の介在価値があるんですね。

大熊様
そうですね。やはり宇宙をやりたいなと思ってもできる会社はほとんどありません。宇宙事業に関して何をすればいいのかわからない、自分たちの業界にどう発展できるのかイメージが湧かないということに対していろいろ提案できるのが当社の強みだと思います。そしてただ提案するだけでなく、JAXAとつないで新しくビジネスを生む実行支援までできるのが当社の1番の強みになりますね。

安形
御社全体のビジョンやビジネスの展望を教えていただけますか。

大熊様
宇宙ベンチャーとしてしっかりと認識されるために、自社で宇宙事業を行っていくことです。それと同時に今はまだ世の中では宇宙ビジネスのコンサルティングが一般的ではありませんので、私たちがその第一人者となり、宇宙でやりたいことがあれば弊社に相談してもらえるようなコンサルティングを提供していきたいと思っています。

また宇宙事業以外にも、デジタルやコミュニケーション事業を幅広く手がけ、しっかりとシナジーを生み出しながらコンサルや自社サービスにつなげていきたいと思っております。コンサルは弊社の1つの軸ではありますが、いろんな形に展開できると思っておりますので、今の市場動向を見ながら進むべき最適な道を見つけていきたいですね。

「宇宙ビジネスへの挑戦の想い」×「ロジカルさ」が採用のポイント

安形
人材採用についてはどのような取り組みをお考えですか。

大熊様
今後どんどん人数を増やしていく予定ですが、会社が大きくなってもビジネスのレベルは下げたくありません。「デジタルブラストに頼んでよかった」と思ってもらえるようなサービスを提供してきたいと思います。そのためにも優秀な人たちをどのように確保していけるかが今後の課題だと思います。

また、コンサルティング事業部では基本的にコンサル経験者がターゲットになりますが、全体的にはデザイン系やメディア系などいろいろな人材を増やしていきたいですし、そうすることで新たなサービスにつながると思っています。

安形
御社にいらっしゃる方たちは宇宙ビジネスに対して熱い想いを持たれている方が多いのでしょうか。

大熊様
そうですね。やはり学生の頃から宇宙が好きで、宇宙ビジネスにチャレンジしてみようという方は多いと思います。例えば大学で宇宙の研究をしていた方が、その後一般の企業に就職をしたものの、やっぱり宇宙に携わりたいということで選んでいただくことが多いです。

安形
採用において注視されているポイントについて教えていただけますか。

大熊様
コンサル事業においては、書類選考のタイミングでは履歴書がロジカルに書かれているかどうかを最初に見ます。また、戦略やDX、また宇宙関連など新規事業系のコンサルティングが多いため、自分たちのビジネスモデルに合うかどうかという観点で見ます。例えばこれまでシステムの運用保守をしてきた方でも、自分でいろいろなことをやっていこうというマインドで応募された方は書類選考を通すようにしています。

面接ではマインド面とロジカル面を見ます。面接では深掘りをしていくので、ディスカッションの中でうまく筋が通っていなかったり、ロジカルに説明ができなければ弊社で活躍することが厳しいのではないかと判断することはあります。

ビジネスも組織も急成長中、「正直今が一番面白い時期」

安形
御社でキャリア形成をされる魅力を教えていただけますか。

大熊様
正直今が1番面白い時期だと思っています。昨年(2020年)私が9月に入社した時は10人にも満たなかったのが、今ようやく30名後半になり、ここ数ヶ月で人が毎月のように入ってきています。

当然、人が入ってくるだけでなく仕事の案件も増えていますし、スペースイノベーション事業部としても様々な新規事業を始めているので、そういうのを楽しみながら仕事ができる人にはとてもマッチした環境だと思います。自分が引っ張っていきたいと思う人はぜひ入っていただきたいと思いますね。

また最近始めた社内ベンチャー制度では、社員の中からビジネスアイデアを出してもらいそれが通れば社長になって子会社化するでもいいですし、事業部として事業を立ち上げることもできます。経営者マインドを持って積極的にやってみたい人たちに挑戦していただきたいですね。

安形
ありがとうございます。最後に読者の方にメッセージをお願いいたします。

大熊様
弊社はスキル面をアップしながら楽しんで仕事ができる会社だと自負しております。まずは「宇宙は好きだけれど今までやってこなかった、だけどチャレンジしたい」という方に来ていただきたいと思います。

またすでにコンサルティングスキルのある方だけでなく、これからコンサルに挑戦してみたいという方は、当社は必ずしも現時点での能力だけで決めるわけではありません。チャレンジしたいというマインドがあればぜひ当社に挑戦していただきたいと思います。

大熊隼人 様
株式会社デジタルブラスト
大熊隼人 様

宇宙航空研究開発機構JAXAにてISS日本実験棟きぼうの地上管制官として宇宙実験運用管制業務に従事。 また、きぼうに搭載する実験装置の開発や宇宙実験データを用いた研究を実施。
その後、外資系コンサルティングファームおよびベンチャーコンサルティングファームにてITコンサルタントとして従事。
DigitalBlast執行役員を経て、2021年6月取締役に就任。ITを有効活用した業務改善、大規模システムのグローバル展開プロジェクト、新規アウトソーシングサービスの立ち上げ、自社新規事業であるIoT サービス開発等数多くのプロジェクトに参画。

株式会社デジタルブラスト

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宇宙ビジネスの新規事業立案を中心にしたコンサルティングファームです。またIT、DXなど最先端技術を用いたデジタルコンサルティング事業も、課題発見から解決アクションまで一貫してご支援しています。
宇宙産業を盛り上げていくためには、多くの企業が宇宙産業に加わる可能性を検討し、イノベーションの意欲を高めることが必要となります。
このような状況を捉え、宇宙産業の敷居を下げ、誰でも参画できる仕組みづくりを目指しています。
株式会社デジタルブラスト:https://digitalblast.co.jp/

アクシスコンサルティング

アクシスコンサルティング

アクシスコンサルティングは、コンサル業界に精通した転職エージェント。戦略コンサルやITコンサル。コンサルタントになりたい人や卒業したい人。多数サポートしてきました。信念は、”生涯のキャリアパートナー”。転職のその次まで見据えたキャリアプランをご提案します。

株式会社デジタルブラストの求人情報

募集職種 コンサルタント
職務内容

宇宙ビジネスコンサルタント””集団としてクライアント企業への各種ビジネスコンサルティング業務を実施します。

  • 事業戦略の企画立案、実行支援
  • ビジネス・デュー・デリジェンス、PMI、BPRコンサルティング
  • IT戦略、プロジェクト推進支援(PMO)、ITコンサルティング

希望に応じ、

  • 新規事業開発:民間宇宙ビジネス市場拡大にむけての新規事業立案
  • メディア(執筆・情報発信)業務:オウンドメディアを用いた情報発信
応募要件

【必須スキル】

  • SIer/IT業界の事業会社でのPM、PL経験者orコンサルティング経験(役員向け報告資料や、市場調査レポート、ディスカッションペーパー等の作成)
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  • 論理的思考能力、高いコミュニケーション能力
  • クライアントとの顧客折衝経験”

【歓迎スキル】

  • ビジネスレベルの英語能力(読み※・書き・会話)※TOEIC900点以上のレベル
  • 新規事業企画・開発経験

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各ファームのパートナー、事業会社のCxOに定期的にご来社いただき、新組織立ち上げ等の情報交換を行なっています。中長期でのキャリアを含め、ぜひご相談ください。

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