シグマクシス インダストリーシェルパ デジタル&メディアチーム インタビュー/「事業課題解決のプロフェッショナル」を目指して

株式会社シグマクシス

今回は、株式会社シグマクシス インダストリーシェルパ デジタル&メディアチームのプリンシパル 馬場貴子様へのインタビュー。同チームでは、企業の新規事業開発におけるゴール設定から実装までといったプロジェクト全般にわたって、事業責任者を支援するコンサルティング・サービスを提供しています。

本インタビューでは、馬場様がこの業界に踏み込むことになったきっかけから、実際に経験されてきたプロジェクトの内容、そしてデジタル&メディアチームなどについてお聞きしました。

目次
  1. 「事業課題解決のプロフェッショナルになりたい」と思いシグマクシスへ転職
  2. 入社後は、経営と事業の間に挟まれた責任者のジレンマを解決するプロジェクトに複数携わる
  3. 3Xとシェルパ ~シグマクシスならではの新規事業支援~
  4. 「好きなことに真っすぐな、コラボワーカー」が共通点
  5. 株式会社シグマクシス 求人情報

「事業課題解決のプロフェッショナルになりたい」と思いシグマクシスへ転職

小野
まずは、馬場様のこれまでのご経歴をお聞かせください。

馬場様
シグマクシスに転職する以前は、キャリア領域のプラットフォーム事業などを手掛けるベンチャーに6年程勤めていました。インターンからスタートし、事業責任者や執行役員も経験しています。その前は、大学と複数のビジネスとを行き来しながら経験を積みました。

小野
未経験の業界に飛び込んでまで、貴社への転職を決断するきっかけは何だったのでしょうか。

馬場様
前職で事業運営を経験し、自身による事業運営や事業責任者の支援を今後のキャリアの中心に据えていきたいと考えるようになりました。事業責任者とは、起業家・経営者とも機能責任者とも違う難しさ、面白さのある仕事だと思っています。事業や商品単位での勝ち筋シナリオづくり、過去現在未来の様々な事情を飲み込んでのプロセス設計・修正、戦略の実行体制としての組織・指標デザイン、人の心を動かしながらの数字作り、上下左右あらゆる箇所での問題解決…等々。様々な要素が組み合わさっているので、当事者として必死に一定期間を過ごした人でないと中々話が通じない部分があります。私自身も、投資家を通じて受けた支援の中で一番有難かったのは、事業責任者として苦労を重ね、結果を出した方からの事業全体を見通してのアドバイスでした。

事業運営は戦略と具体的な機能との繋がり自体が肝です。機能に落とし込む前段階にそもそも大きな課題を抱えていることが多いので、一般的に提供されがちな機能特化型の支援のみだと実は問題の根源に迫れない、かみ合わないケースが多くなるように思います。世の中を見渡した時、こうした事業責任者という仕事の難しさ、複雑さに比して、実効性の高い支援オプションが少ないように感じ、私自身が支援側としてそのオプションを増やせたらとも考えました。

改めて事業運営に携わるとしても、支援側に回るとしても、自身が対処できる事業スキームの枠組みを広げ、課題解決の幅、精度、速度を高める必要があると感じていました。ご縁のあったエージェントの方から『アグリゲーター(著:柴沼俊一ほか/日経BP)』という書籍を紹介いただいたことでシグマクシスの目指す方向性と自身の方向性との合致を感じ、貢献しつつスキルアップもできる場としてシグマクシスを選びました。

馬場様

入社後は、経営と事業の間に挟まれた責任者のジレンマを解決するプロジェクトに複数携わる

小野
入社後は、スキルアップをしつつ事業責任者支援を行いたいというご自身の目標が達成されたと感じていますか。

馬場様
そうですね。入社してから現在までのプロジェクトはすべて、自らに不足していたスキルを身に付ける機会になりました。シグマクシスには年1回、社員一人ひとりがキャリア目標を棚卸して上長と共有し、プロジェクト毎にそのキャリア目標からブレイクダウンした具体的な目標を置き、フィードバックを受ける仕組みがあります。また同じく年に1度、プロジェクトにおけるアウトプットをエビデンスとして、現在の到達水準を複数の上位メンバーから評価される仕組みもあります。性別や年齢などに左右されず、事実ベースで多角的に再現性を含めて評価されるので、とてもフェアな仕組みだと感じています。これらのサイクルをうまく回すことで、スピード感を持って成長できた感覚があります。

担当領域としては、事業評価や新規事業支援のプロジェクトに携わっています。新規事業支援のプロジェクトでは特に、事業責任者を中心に多くのステークホルダーと相対します。大手企業の未来を創る重責を担う魅力と胆力のある方々ばかりで、「まだまだ不十分ながら何とか役に立ちたい」という一心での関わりを通じ、お客様に育てていただいたことに感謝しております。

具体的には、ある事態が生じたときに複数の解き方を提示できる、意見の相違や議論のズレが生じた際にどのような順序でどのような補助資料を用いて合意形成を行うべきかを自身で設計・リードできる、といった場面でこの数年間の自身の変化を感じます。入社した頃、周囲からはとにかく「描く」ようによく言われました。自身の考えを間違ってもいいから資料に図示してみる、お客様の前でも社内でもホワイトボードの前に立ってペンを持つ、コンサルタントは描いた数だぞと。ライブの議論をリアルタイムで整理・図解していくには、構造化のスキルが必須です。以前は苦労しましたが構造化を意識しながら打席に立ち、フィードバックを受け改善するサイクルを繰り返すうちに、最近やっとホワイトボードの前に立つのが怖くなくなってきました。

例を挙げると、ある大手通信会社様から「しばらく自社のみで走ってきたものの、参画メンバーの目指す方向性が少しずつズレてしまっているので、改めて全体戦略としてまとめ直したい」という依頼をいただきました。普段は協力関係の薄い複数部門に跨るプロジェクトで、ステークホルダーの役職も経営層から主任層まで幅広く、各自がそれぞれの関係性の中でジレンマも抱えていらっしゃるという状況でした。プロジェクト開始後、まず従来の会議体の議論に陪席してみたところ、空中戦が多く、議論がまとまったようでも具体的な資料としてはピン止めせずに先に進んでいるという状況でした。これは当事者になってしまうと、どんなに優秀なメンバー構成でも客観的に状況を整理・図解し続けることは難しいためで、第三者であるコンサルタントの価値が出しやすい場面になります。最終アウトプットとしての構想のとりまとめ以外にも、どの部分を個別にほぐす必要があるか、どの部分をどのように構造化して図示すべきか、どのような論点構成で議論を進めるべきか、といったPMO的アプローチにも留意しながらプロジェクトを進め、ご満足いただいたケースでした。

小野
仕事をする上で感じた、貴社だからこその特徴をお教えください。

馬場様
シグマクシスに入社し、大企業の中で「会社を変えたい」「新しい事業を形にしたい」といった情熱を強く持たれているお客様に数多く出会いました。長年にわたりその思いを持ち続け実際に行動されている方も多く、我々が何とかお役に立てないだろうかと心に火が灯り、前のめりになってしまうことが多くありました。そんなことがあちこちで普通に起きていることが、この会社の特徴だと思います。

でも正直なところシグマクシスに入社する前は、こんなに自由度高く情熱を持って仕事ができるとは、思っていませんでした。大企業向けのコンサルティングということで、前職までのベンチャー的な風土と比べると規律の要素が強いだろうなと覚悟して入社したのですが、シグマクシスはベンチャーに負けず劣らず個性の強いメンバーが自由に活動している雰囲気が強く、でも締めるところは締める、といったメリハリもあります。一番驚いたのは風通しのよさ。役職が高いメンバーほど当社のバリューである「オープン&トラスト」や「美意識」を体現していることが多いなと感じますし、その背中を見て年齢や役職に関係なく相互にリスペクトを持ちながらも忌憚ない議論が日々成立しているように感じます。

3Xとシェルパ ~シグマクシスならではの新規事業支援~

小野
ここからは、新規事業のコンサルティングプロジェクトについてお聞かせください。新規事業に入るフェーズとしては、どの段階からのプロジェクトが多いのでしょうか。

馬場様
戦略策定から入るケースもあれば、一度他社にご依頼になった、または自社のみで試行錯誤してみた結果行き詰まりを感じてご連絡をいただくケースもあります。新規事業は一回の戦略策定で直線的に事業を進めていくものではなく、短いサイクルで軌道修正を繰り返していくものですが、そのプロセス自体が実装されていないケースも多々あります。また総じて、新規事業の推進というのは企業の変革を伴うものです。事業戦略だけでなく、仕組みや人・組織も変わらなくてはならない。そのような複雑に絡み合った状況は一般的なコンサルティングのアプローチやスコープだと重要な要素が抜け落ちることが多く、また構想段階以上に実行段階に難所があることが多い。そういった際に、3X(Service Transformation、Management Transformation、Digital Transformation)を連動させたアプローチを持ち、シェルパとして実行段階を伴走することに重きを置くシグマクシスにお声がけいただけるのかなと思っています。

ちなみにRFP(提案依頼書)をいただきコンペに参加する、というケースももちろんありますが、ご提案のプロセスの中で、お悩みを抱えていたり、「会社をこう変えていきたい」「業界を変革したい」といったビジョンをお持ちだったりするお客様と共鳴したコンサルタントが、「シグマクシスだったらこういうご支援ができるんじゃないか」と社内外の人財を巻き込みながら提案をしていきます。

小野
一部のコンサルファームではシステム開発プロジェクトも多いと聞きますが、貴社ではいかがですか。

馬場様
システム開発案件では、開発部分はパートナー会社様と協業する形で、シグマクシスはPMOなどプロジェクトを成功裏に進め事業成果をあげていくところをバリューとしてご支援しています。システムに限らず、私たちならではのバリューを出せる領域でなければお客様にメリットもありませんので、あえてご提供しないという選択を取っています。そのあたりは、皆不器用なくらいの矜持があると思います。またGood DeliveryだけでなくHealthy Deliveryも重視していて、闇雲な稼働でなく健全で持続可能な関係性やデリバリーといった点も志向しているので働きやすいと思います。

「好きなことに真っすぐな、コラボワーカー」が共通点

小野
馬場様が在籍されるチームには、どのようなバックグラウンドを持つ方がいらっしゃるのでしょうか。

馬場様
新卒でコンサルタントになったメンバーもいますが、事業会社出身のメンバーが比較的多いと思います。インターネット企業の事業責任者だった人もいますし、大手企業で事業開発に取り組んできた人もいます。戦略だけでなく、Webディレクションやデザインを専門領域とする人もいて、その多様性も支援の厚みになっているかと思います。

小野
多様なバックグラウンドの方がいらっしゃいますが、皆さんの共通点などあれば教えてください。

馬場様
共通しているのは、皆さん好きなことに真っすぐなところだと思います。強みや専門領域はそれぞれ異なりますが、事業開発が好きなことは共通していますね。とにかく、皆何かしら好きなことに対して勉強熱心で拘りも強いんです。こういうエンジンがあると強いですよね。それぞれが独自に異なるネットワークを築いてチームに還元することに繋がっていると感じます。

また、チームワーカーであること、コラボワーカーであることも共通点ですね。チームとしてうまく役割分担しつつ、能動的に手を貸す、補い合うといった動きがうまい人が多いと思います。仲間のアウトプットの品質を上げることも真剣に考えているから、率直なフィードバックがある。ベースになっているのは、心理的安全性の高さだと思います。私自身はこのあたりをチームから学びました。

小野
求める人財像などもお聞かせください。

馬場様
私はシグマクシスに人生の軸足を置いたことで、コラボレーションというものがとてもやりやすくなりました。それは、この会社が創設時から大事にしてきたのがコラボレーションだからだと思いますし、今後もこの価値観に共感する人財が集まる場所になっていくのだと思います。

そんなわけで、私たちの仲間となっていただくのにおすすめなのは、自分一人で仕事はひととおりできるけれど、一人でやるよりももっと複雑で大きなことにチームでチャレンジしてみたいと思う方。コラボレーションの面白さを追及していきたい方。そして、組織や業界を越えて人や技術を繋げてビジョンを実現していく「アグリゲーター」や、最後までやり切る「シェルパ」といった我々の志向に共感し、人生のスキルセットとして身に付けたい思う方には、是非来ていただきたいです。

何より、徹底的にお客様の立場に立って支援したいという志向の方は活躍でき、やりがいも感じられると思います。私の経験上「誰かを支援したい」という強い気持ちが消化不良に陥ることはなく、その信念が原動力となっている会社です。

小野
最後になりますが、馬場様ご自身は、今後貴社がどのような役割を果たしていくとお考えでしょうか。

馬場様
私はシグマクシスでの仕事を通じて、お客様自身の「変わりたい」という強い意思を目の当たりにしてきました。その変化のプロセスを伴走者として支援し、加速させていくことこそが、私たちには強く求められていると感じています。もちろん、ただ走っているだけではなく、プロフェッショナルの知恵を結集すること、また社外の人財も巻き込むことで最強のチームを組成し、これまでにない価値を生み出していくことが期待されていると考えています。

実現するのは容易くはないのですが、シグマクシスはそういったチャレンジが大好きで、果敢に取り組む気概に満ちた会社です。今後も、仲間を増やしながら切磋琢磨し、前進することを楽しみ続けていきたいです。

馬場様

馬場貴子 様
株式会社シグマクシス
馬場貴子 様

新卒でキャリア領域のプラットフォーム事業などを手掛けるベンチャー企業に入社。採用・メディア開発・営業・事業責任者・執行役員 等を経て、現在はシグマクシスにて新規事業開発支援に携わる

株式会社シグマクシス

株式会社シグマクシス

https://www.sigmaxyz.com/
2008年設立。事業戦略、M&A、業務、デジタルテクノロジー、クラウドソリューション、プロジェクトマネジメントおよび新規事業開発のプロフェッショナルを揃え、社内外の能力を組み合わせたプロジェクトの実行を通じて、様々な産業および企業における価値創造に取り組む。コンサルティングサービスに加え、企業間連携による事業創造、関連する各種事業への投資、およびその運営を通じて、社会課題を解決する新たな市場や価値の創出も行う。2021年4月、2021年10月1日付での持株会社への体制移行を発表。

アクシスコンサルティング

アクシスコンサルティング

アクシスコンサルティングは、コンサル業界に精通した転職エージェント。戦略コンサルやITコンサル。コンサルタントになりたい人や卒業したい人。多数サポートしてきました。信念は、”生涯のキャリアパートナー”。転職のその次まで見据えたキャリアプランをご提案します。

株式会社シグマクシスの求人情報

募集職種 コンサルタント(デジタル・メディア / インダストリーシェルパ)
職務内容

①ITコンサルタント

  • お客様の経営課題や事業目標達成に向けたDX領域の新規事業開発プロジェクトにおいて、構想策定、業務・システム要件定義、Webシステム開発、グロースハック、Webマーケティングまで、End to EndでPMOとして支援
  • Webシステムをウォーターフォールまたはハイブリッドアジャイル(ウォーターフォール+アジャイルの組み合わせ)開発方法論のPMOを担当

 

②コンサルタント

  • 企画
  • ドキュメンテーション
  • ステークホルダーマネジメント・ファシリテーション
  • PJマネジメント
応募要件

①ITコンサルタント

【必須要件】

Webサービス全般の知見に加えて、下記いずれかの経験・スキルをお持ちの方

  • DX領域の新規事業開発プロジェクトおよびWebシステム開発プロジェクトのマネジメント経験
  • 業務プロセス設計やRFP、システム要件定義、各タスクの計画や方針立案経験

【歓迎要件】

  • 大規模Webシステム開発プロジェクトのPM, PMO経験
  • トラブルプロジェクトのレスキュー経験
  • マルチベンダーのマネジメント経験
  • 規模問わず自身でWebシステム/モバイルアプリの開発経験

②コンサルタント

【必須要件】

  • コンサルティング会社での業務経験

【歓迎要件】

  • 新聞社、出版社、雑誌社等での企画・編集経験

アクシスの求人のうち、
約77%は非公開。
平均サポート期間は3年です。

各ファームのパートナー、事業会社のCxOに定期的にご来社いただき、新組織立ち上げ等の情報交換を行なっています。中長期でのキャリアを含め、ぜひご相談ください。

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