データアナリストからコンサルに転職して必要になるスキル、マインドとは?

今回はデータアナリストからコンサルへのキャリアチェンジを目指す方向けに、転職して必要になるスキルやマインド、そしてデータアナリストだからこそ躓きやすい点につき、ご紹介します。

【目次】

  1. データアナリストからコンサルへの転職で必要になるスキル
  2. データアナリストからコンサルへの転職で必要になるマインド
  3. データアナリストだからこそ躓きやすい点

データアナリストからコンサルへの転職で必要になるスキル

まず前提として、データアナリストとコンサルのスキルは親和性が高いです。例えば分析力やITスキルなどは、コンサル転職後にダイレクトに役立ちます。

分析力

コンサルの仕事の基本もまた、分析にあります。コンサルの仕事は、クライアントの経営課題に対するソリューションを提案することですが、そこにはデータや数字の裏付けが必ず求められます。そのためコンサルの日常業務は、データ分析の連続です。

分析のツールとしては、ExcelやBIツールはもちろん、プロジェクトによってはAccessやSQL、SASやRなどを活用することもあります。このような領域は、データアナリストが最も得意とするところでしょう。データアナリストのバックグラウンドを持ってコンサルに転職すると、分析面ではすぐにバリューを発揮できます。

ITスキル

コンサルは、ITやシステムとの結びつきが非常に強い仕事です。例えば、クライアントの生産性向上を目的としたプロジェクトであっても、ソリューションの候補としてITの活用は必ず検討の俎上にあがります。またそもそも、ERPの導入など、ダイレクトにITをテーマとするプロジェクトにかかわる機会も多いのです。

データアナリストであればデータベースをはじめとしたシステムへの知見があり、またSQLやPythonを普段から使うため、プログラミングにも慣れていることが多いでしょう。そのようなITスキルもまた、コンサルの業務で有利に働きます。

以上のように、データアナリストとコンサルの仕事は基本的に相性がよいのですが、やはり違いもあります。データアナリストは分析の専門職である一方、コンサルはあくまでクライアントのビジネス課題を解決するプロであるためです。

具体的には、データアナリストからコンサルに転職するにあたっては、以下のようなスキルを高めていく必要があります。

・プロジェクトマネジメント力
・ソリューションの提案力
・ドキュメンテーション力

プロジェクトマネジメント力

コンサルの働き方はプロジェクトベースです。事業会社でデータアナリストとして働く場合、分析を通して自社サービスを日々改善していくことがメインの業務になると思います。その意味で、数ヶ月単位のプロジェクトごとに扱うデータやテーマが変わっていくコンサルの働き方とはギャップがあります。

コンサルは、限られた契約期間で約束した成果を出すために、プロジェクトマネジメントのスキルを高める必要があります。クライアントをはじめとしたステークホルダーとのコミュニケーションを重ねて期待値を調整しつつ、QCD(クオリティ、コスト、納期)をコントロールするスキルがとても重要です。

また、コンサルはITソリューションの導入にかかわることも多いです。そのような案件では、システムを実装するITベンダーのディレクションを担当することになります。エンジニアのメンバーに方向性を示し、進捗や品質を管理することが主業務となるため、その意味でもプロジェクトマネジメント力が必須となります。

また、コンサルはITソリューションの導入にかかわることも多いです。そのような案件では、システムを実装するITベンダーのディレクションを担当することになります。エンジニアのメンバーに方向性を示し、進捗や品質を管理することが主業務となるため、その意味でもプロジェクトマネジメント力が必須となります。

ソリューションの提案力

クライアントにとってのコンサルの価値とは何でしょうか。それは、効果的かつ実現性の高い提案、ソリューションを提示することです。データ分析は、それを実現するための1つの手段として位置づけられます。

特にエンジニア寄りのデータアナリストの場合、正確なデータをレポーティングすることが主な役割となっており、それを踏まえた施策の決定はビジネスサイドが行う、という分担も多いと思います。しかしコンサルでは、分析結果をふまえてクライアントはどうするべきなのか、というところまで踏み込んで提案することに仕事の主軸が置かれます。

正確な分析結果を提示するだけでなく、自分なりにポジションをとってソリューションを提案し、実際にクライアントに動いていただくところまで仕事のスコープが広がります。

ドキュメンテーション力

データアナリストも分析結果をパワーポイントなどにまとめることには慣れていると思います。しかしコンサルになると、ドキュメンテーションに関しては一段高いクオリティを求められます。

クライアントワークであるコンサルの場合、資料自体も商品の1つとなります。そのため、「資料は伝わればよい」では通用しないのです。スライド一枚一枚に練り込まれたメッセージと緻密に構造化されたチャートを作成し、かつ全体としてのストーリーの整合性も徹底的なレビューを受けることになります。Webでもコンサルティングファームが作成した資料がいくつか公開されているため、それらを見て求められるレベルを確認し、日々の資料作成でも意識してみることをおすすめします。

上記のスキルは、もちろん転職前からすべて備えている必要はありません。ただし、現職での経験を通して面接ではその資質の片鱗を語れるようにしておくとよいでしょう。例えば、プロジェクト型の仕事に取り組み、チームをリードするといった経験は有利に働きます。

データアナリストからコンサルへの転職で必要になるマインド

次に、データアナリストからコンサルへの転職で必要になるマインドについて解説します。

・ビジネスインパクトにコミットする
・プロアクティブネスを持つ

ビジネスインパクトにコミットする

データアナリストが分析の専門職である一方、コンサルはあくまでビジネス課題を解決するプロです。そのため分析の技術を使うことはあっても、あくまでクライアントのビジネスで成果を出すための手段の1つという位置づけになります。

データアナリストがデータを起点に解を考えることが多いのに対し、コンサルは常にビジネス課題の整理から始めます。分析をソリューションとして用いる場合、それによるコスト削減や売上向上へのインパクトを見積もったうえで、分析の実務に入っていきます。

またコンサルが分析の企画や設計をデザインし、実際の集計や分析作業はベンダーやオフショアにアウトソースすることもあります。コンサルはあくまでクライアントと折衝を重ね、ビジネスインパクトを出すことににコミットする存在です。

また、コンサルは鮮やかな分析結果を提示して終わりではありません。その分析結果をもとにクライアントに動いていただいて、はじめて成果がでます。そのためには、クライアントとの信頼関係構築が重要となるため、現場での泥臭いコミュニケーションも求められます。これも、クライアントのビジネス課題を解決することにコミットするからこそ、必然的に生まれる行動です。

プロアクティブネスを持つ

事業会社のデータアナリストからコンサルに転職する場合は特に、プロアクティブネスを強く持つ必要があります。プロアクティブネスとは、自分から積極的に仕事を獲得しにいく姿勢です。

事業会社であれば配属されたチームで日常業務をこなしていくことになりますが、コンサルの場合はプロジェクトベースです。プロジェクトのメンバーは常に社内の候補者から選抜されるため、コンサルはアサインを勝ち取る必要があります。

自分の実績やスキルは常に棚卸ししてアピールできるようにしておく、社内外で信頼関係を積み上げて常に仕事が入ってくるネットワークを構築する、といった仕事に対するプロアクティブさがコンサルになるとより求められます。

データアナリストだからこそ躓きやすい点

データアナリストだからこそ、コンサル転職後に躓きやすい点もあります。最後にそれらについて解説します。

・データドリブンで考えてしまう
・分析結果の提示にとどまってしまう

データドリブンで考えてしまう

データアナリストは、データドリブンで仕事に取り組む傾向が強いと思います。データドリブンとは、「このデータを使って何かできないか」「この分析手法を使って何かできないか」というように、データを起点にビジネスへの展開を考えるアプローチです。常にデータと向き合う専門職だからこそ、このようなマインドになることはある意味当然であり、またデータドリブンはアナリストとして間違ったことではありません。

しかしコンサルでは、データドリブンよりもビジネス課題を起点に考えることが重視されます。データアナリスト時代の思考のまま、あくまでデータや分析技術から価値を出すことにこだわると、コンサルで求められる働きぶりとはずれてしまいます。

常にビジネス課題の整理から入り、分析はソリューションの1つとして位置づけるという、一段高い視座を持ちましょう。またコンサル転職後は、扱えるソリューションはデータ分析やAI以外にも広げていくことが望ましいです。SAPなどのERP、RPAなどのDX関連にも知見があると、コンサルとして出せる価値の幅が広がり、アサインの機会も増えます。

分析結果の提示にとどまってしまう

データアナリストの役割は正確なデータを提供することや精度の高いモデルを構築することであり、それを受けた施策の立案はビジネスサイドの仕事、という分担になっているケースがあります。

その思考のままコンサルにいくと、仕事ぶりとして物足りなく思われてしまう可能性が高いです。なぜなら、コンサルの仕事の本領は、分析結果をふまえてクライアントはどのような施策を打つべきなのか踏み込んで提案し、かつそれを実行していただくことにあるからです。自分なりにポジションを取って最善と考える解を提言する、そこに向けてクライアントをリードする、というマインドがコンサルでは必要になります。

データアナリストが分析の専門職だとしたら、コンサルはよりジェネラリストに近い資質が求められるといってもいいかもしれません。分析ができるだけでは不十分で、クライアントを動かすためのプレゼン力やファシリテーション力、プロジェクトマネジメント力など、ビジネスの総合力がより求められます。

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コンサルタントへ転職するための「志望動機書」の作り方【未経験~ファームtoファームまで】
https://www.axc.ne.jp/column/axis-column/2015/0713/264.html

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今回はデータアナリストからコンサルへの転職で必要となるスキル、マインド、そしてデータアナリストだからこそ躓きやすい点について解説してきました。

データアナリストからコンサルへの転職を考えている方は、ぜひアクシスコンサルティングにご相談ください。


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