コンサルタントへ転職するための「志望動機」の作り方【未経験~ファームtoファームまで】

【目次】

  1. コンサルティングファームは「志望動機」を重視するが、組み立て方に悩む方も多い
  2. 戦略ファームでも「志望動機」が重視される
  3. Step1:志向の整理「転職でなにを手に入れたいか?」
  4. Step2:強みの整理「今までなにをしてきたか?」
  5. Step3:企業研究「どの”企業”ではなく、どの”ユニット”を受けるか?」
  6. Step4:志望動機を固め、ロジックを確認する
  7. 志望動機書の書き方は三段構成がおすすめ
  8. (ご参考)エンジニア出身コンサルタントのキャリア事例

コンサルティングファームは「志望動機」を重視するが、組み立て方に悩む方も多い

積極的に中途採用を進めるコンサルティング業界ですが、入社後のミスマッチも増えており、現状としては簡単に面接や書類を通過できるわけではありません。
特に、「コンサルタントへ転職するための志望動機」についてよくご相談いただきます。

■未経験からコンサルファームへの転職の場合

実際に、先日も外資系ファームの採用担当より、「実はここ最近、特にコンサル未経験者の方にコンサルの仕事の理解が浅く、コンサルを志望する理由が漠然としていることが理由でお見送りとなるケースが増えている」と伺いました。

コンサルティングファームは、事業会社のように特定の商品やサービスを持っているわけではないので、商品やサービスを軸に志望動機を組み立てることができないことが一つの原因と考えられます。

また、一見するとどのコンサルティングファームも同じように見えてしまい、「なぜ他のファームではなく、うちを希望したのですか?」という質問にうまく答えられないケースもよくあるようです。

■ファームtoファーム転職の場合

「ファームtoファーム」の転職では仕事内容に関しては知っていることを前提とするため、「入社後すぐに何ができるか」が問われます。よってスキルマッチングが重要であり、志望動機に関しては面接で全く聞かれないこともあります。

一方で、「ITコンサル」から「戦略コンサル」といった大幅に領域やファンクションを変える場合には、面接でも「どうしてこの領域に転職したいのか」という点を深堀されるケースがあります。

その場合は、例えば「ERP導入コンサル」から「戦略コンサル」を目指す場合、「なぜ戦略がやりたいのか」と聞かれることを予想して、「導入の際に、IT専門家から言わせれば『このITを導入しても本質的にクライアントの課題解決はできない』と思った経験があり、『もっとITの知見を持った人が戦略をプランニングできれば、クライアントの課題を解決できる』」といった実体験ベースでの志望動機を事前に準備しておく必要があります。

また、年次が上がれば上がるほどコンサルスキル以外の面が重要視されてきますので、領域を変えるファームtoファームの面接では上記のような「実体験ベース」の志望動機に加え、領域への興味・関心、そして1を学んで5を吸収するようなキャッチアップ力が問われてきます。

戦略ファームでも「志望動機」が重視される

コンサル業界と言えども、様々なタイプのファームがありますが、戦略コンサルティングファームを受ける場合でも志望動機が重視されます。

先日、某大手外資系戦略コンサルティングファームの感謝祭に行ってきました。前半は採用計画・求める人物像の説明で、後半はパートナーとの交流会というスケジュールでした。

前半の話で、面接で見ているポイントの説明がありました。

1:考えることが好きな人
2:人とコミュニケーションを取るのが得意な人
3:コンサルタントの志望理由、同社への志望動機

1と2は少し漠然としていますが、イメージがつくと思います。3についてはどうでしょうか? 外資の戦略系コンサルタントで志望動機が必要な理由についてはイメージが湧かない方も多いと思います。

志望理由についてさらにお聞きしたところ、採用担当曰く、「なぜコンサルタントになるのか?その中でなぜ弊社なのか?この2点はとても重要視している」と回答いただきました。

理由としては、戦略コンサルタントの業務は非常にタフであり、憧れだけでは業務を遂行できず、情熱がないと大手クライアントの難易度の高い課題に立ち向かうことができないからとのことです。

少し考えれば至極真っ当な理由ですが、外資戦略コンサルタントにクールなイメージを持っている方は少しギャップを感じるかもしれません。

実際に面接対策で、ケース対策ばかりに時間を使っている応募者もいますが、「そもそも、なぜコンサルを志望したのか?」という質問でつまずいている方が結構多いのも事実です。

また、同じことはファームtoファームの転職にも言えます。特に、「システム系のITコンサルタント⇒戦略コンサルタント」の面接では、コンサル経験があるだけに、志望理由・転職理由は要注意であり、「視座が低い」と指摘を受けるケースが多いようです。

Step1:志向の整理「転職でなにを手に入れたいか?」

ここからは、志望動機の作り方について順序立ててお伝えしてゆきます。

まず、あなたが次の転職先で求めるものをリストに書き出してみましょう。ここで重要なのは、本音も含めてすべて出し切るということです。自分視点で書いてください。

  • 年収を上げたい
  • 世間体のいい会社に入りたい
  • 話題の領域の技術を身に付けたい
  • 将来に困らないよう自分の市場価値を上げたい
  • 今より裁量権のある環境へ行きたい
  • 人間関係のいい職場に行きたい
  • 労働時間を少なくしたい
  • 英語を使ってグローバルな仕事をしたい

当然すべてをかなえることはできないので優先順位が必要です。この中から3つに絞りこんでみましょう。

1.年収を上げたい 2.人間関係のいい職場に行きたい 3.英語を使ってグローバルな仕事をしたい

ここで視点を切り替えます。ビジネスパーソンとして、お客様や世の中に対して、どのような価値を発揮できる人になりたいのか。自分視点ではなく、貢献視点に切り替えられるものはありますか。

上記の場合、1と2は貢献視点に切り替えることはできません。ただ、3は切り替えることができそうです。

自分視点だと、「私は、英語力を活かしたいと考えており、いずれは海外で働いてみたいと考えている(自己実現、自己成長)」

貢献視点だと、「企業にとって、グローバル化への対応は喫緊の課題となっており、そのような課題に対して、貢献できる人材になりたいと考えている」

採用担当者から見て、どちらが好印象でしょうか? もちろん後者ですね。これが、志望動機の一つ目の柱となります。

「コンサル=自分が成長できる環境」という自分本位の図式で志望動機を組み立ててしまう人が多く、この自分視点から貢献視点への転換は、特にコンサルタントを目指している方には意識してほしいポイントです。

コンサルタントの仕事は企業の支援です。当事者よりも当事者意識を持ち、課題解決や戦略策定をおこないます。クライアントファーストがまず求められる職場の採用面接で、自分の成長ばかりを語る人間が評価されるでしょうか?

マッキンゼーの採用マネジャーを12年務めた伊賀泰代氏も

(本文抜粋)
経営者が、経営上の重大課題について相談するのは、「問題を解く能力がある人なら誰でも」ではないのです。そういった相談を受けるためには、お互いの間に深い信頼関係が成り立っていることが不可欠です。
※「採用基準」, 伊賀泰代,ダイヤモンド社,p43

と、地頭信仰になりがちな採用基準や思いこみに警鐘を鳴らしています。なぜ、成長したいのか?、自分のことも大切ですが、その先にいる、顧客や業界、社会を意識してみてください。

Step2:強みの整理「今までなにをしてきたか?」

自分の志向が整理できたら、次に自分の強みを整理します。これも片端からリストに書き出してみましょう。

キャリアコンサルタントとして求職者の方とお話しているときに、必ずと言っていいほど感じることがあります。それは、ご自身の強みを過小評価している人がとても多いことです。

「現職では、それほどたいしたことはしてないのですが、、、」とおっしゃる方に限って、深くお話をうかがうと、「それは強みですよね」と叫びたくなるようなエピソードが出てきます。どんなに小さなことでもいいので書き出しておきましょう。

次に、そのリストを「仕事面の強み・成果」と「人間的な強み」に分解します。前者なら、営業力がある、製造業に詳しい、会計に強い、Javaのプログラミング経験がある、など。後者なら、粘り強い、向上心がある、ストレスに強い、体力がある、などです。

そこまで完了したら、「あなたの人間的な強みが、仕事面の強み・成果につながった経験」を振り返ってみてください。これがあなたにとっての成功体験になります。その際、できるだけ数字で測れるように整理するのがポイントです。たとえば何人くらいの人が関わったのか。どのくらいの時間がかかったのか。どのくらいのお金が動いたのか、など。

数字にすると、この程度のことか、とがっかりしてしまうかもしれません。しかし気にする必要はありません。むしろそのギャップは志望動機になります。「こういう成功体験をした。今度はより大きなフィールドで実現したい」と。

志望動機に深みを出すためには、書籍やネット・経験者に話を聞くなどのリサーチが不可欠です。ただし、いくら調べたことを並べても、面接官に刺さる内容にはなりません。

なぜかというと、そこに“実体験に基づいたエピソード”がないからです。これでは内容に深みがなく、「なぜ?」と突かれるとすぐにボロが出てしまいます。事前のリサーチはもちろんのこと、実体験に基づいたエピソードを“しみじみ”と伝えられれば、オリジナリティのある志望動機になるのです。

Step3:企業研究「どの”企業”ではなく、どの”ユニット”を受けるか?」

志望動機というのは、「あなたのスキル&キャリア志向」と「入社したい企業の課題」のすり合わせで決まります。

コンサル業界特有の企業研究で気を付けるべき点としては、一つ一つのユニットが中小企業と例えられるほど、ユニット・チーム毎にカルチャーや仕事内容が変化しているところでしょうか。「どの会社」ではなく、「どのユニットを受けるのか」が企業研究で重要な視点であり、特定の企業の情報でも、ユニットによって内容ががらりと変わることがあります。

そこで、例えば「デロイト・コンサルティング・トーマツを受ける」のではなく、「デロイトのPreM&Aを受ける」と認識し、「PreM&A」ないし「PreM&Aのパートナー」の名前で検索する、そのユニットの概要やパートナーの講演記録や書籍を読むことをおすすめします。

また、コンプライアンスなどの問題もあり、コンサルティングファームの仕事は外から見えにくいのが実情です。そのためwebサイトなどで調べただけでは、非常に浅い理解に留まってしまう可能性が高いと言えます。

具体的な年収、求める人材のスキル、今まで入社された方の経歴、面接での質問内容、マネージャー層の人柄、クライアントの企業規模や残業時間を含めたワークライフバランスの実態など、、、表に出ない情報の方がとても多いです。

Webサイトの情報を鵜呑みにせず、実際にコンサルティングファームで働く知人に会いに行く、またはファームの人事や現場で働くコンサルタントから直接情報を入手しているエージェントに話を聞くといった「生の情報」をできるだけ取り入れることをおすすめします。

また、未経験の方からよく「仕事内容がイメージできない」という悩みをいただきます。しかし、コンサルタントという職業は、限られたファクトの中でロジックを組み、確からしい回答をクライアントに提示するという性質があるため、仮説でも良いので、企業研究で得た情報を元に、「コンサルタントはこういう仕事だと思っている」という自分なりの意見をもつべきでしょう。

Step4:志望動機を固め、ロジックを確認する

最後にあなたの志向と、成功体験に裏付けられたあなたの強みを結びつけます。ここが大切なポイントです。プラスの体験の延長上に自分の志向を置くのです。

志望動機を語る際に、「○○がやりたかったけど、現職ではできなかったので」と言うか「○○という経験ができたので、さらに発展させたい」と言うかは、面接官に与える印象がまったく異なります。

ここまで完成すれば、あとはあなたが詳しく調べた企業と、あなたのやりたいことにズレがないかチェックするだけです。

「私は、将来○○のようなビジネスパーソンになりたいです(貢献視点の志向)。今までこのような職務経歴を積み上げて、○○のような強みを身につけてきました(成功体験に裏付けられた強み)。これは、貴社に提供できる部分です。これを将来さらに発展させたいと考えたときに貴社の存在(企業研究の結果感じた、これをやってみたい。と思えるような仕事・経験。あるいは課題)を知り、ぜひ貢献したいと考えました」というような構造になります。

志望動機が完成したら後は自己チェックです。あなたの面接官になるコンサルタントはロジックのズレを見つける専門家です。たとえばボストンコンサルティンググループで長く活躍したドリームインキュベータ創業者の堀紘一氏は著書で以下のように記述しています。

(本文抜粋)
コンサルタントは、部門間でどういう対立が起こりうるか、それをどうやって解決して全体のパフォーマンスを最大化するのか、ということを多くの企業で山ほど経験している。…コンサルタントの能力として、インタビューを行うことによって各部門の「ズレ」を探り当てる…。
※「コンサルタントとは何か」堀紘一,PHP研究所,pp194-195

企業の「ズレ」を敏感に察知するコンサルタントは、目の前のあなたの「ズレ」に必ず気づきます。だから入念な自己チェックが必要なのです。いくつかチェックの方法をご紹介します。

文章に落としこんでみる

文章に落としこんでみましょう。文章化することで、言い回しの曖昧さや重複、矛盾を客観的に把握することができます。スピーチ1分間の文字数が300文字と言われているので、1分間のショートVerと900文字3分間のロングVerを作ってみましょう。

上から下へ、下から上へ読み返すことで話が1つの輪になっているかが分かります。

業界・企業・職種の3つの観点で考えてみる

例えば、志望理由の内容が“職種”に関するものに限定されてしまっている求職者に、「そもそも、なぜこの業界・企業を選んだのですか?」と質問をしてみると、意外にすんなりと答えられないケースが多いものです。

当たり前の話ですが、数ある求人の中から「ここ」と選択して応募をしている訳なので、志望理由は、対業界、対企業、対職種の3つの切り口で語れるように準備しておきましょう。

「なぜ?」を3回繰り返す

想定される質問に対して「一問一答」形式で準備をされる方が多いのではないでしょうか?しかし、ここに大きな落とし穴があります。なぜなら、面接官からの質問は“一問一答の後からが本番”だからです。

面接では、皆さんの回答に対して、「それはなぜですか?」、「○○という選択肢もあるのではないですか?」、「それであれば、現職(前職)でも実現できるのでは?」 という深堀りをする質問が、間違いなく返されます。これに答えられないと、残念ながら面接官が持っている評価シートの志望動機欄には「×」がつけられてしまうのです…。

多角的に考え抜くことはコンサルタントとしては基礎的なスキルと言われておりますので、その点が不足していると判断されてしまいます。

目安として、ご自身の志望理由に対して、面接官から「なぜ?」と3回聞かれても回答できる準備ができれば安心ですね。

志望動機書の書き方は三段構成がおすすめ

さて、コンサルティングファームによっては書類選考で、履歴書・職務経歴書(レジュメ)のほか、志望動機書も必要となる場合があります(目安はA4・1枚以内)。上記で考えた志望動機をより具体的にまとめましょう。

書類になるため、見やすさ、読みやすさなど、レイアウトを重視し、終始具体的に記すことが大切です。以下の三段構成がおすすめです。

1.なぜコンサルタントを志望するのか?当然ながら、コンサルティング業界を志望する理由が志望動機書の中核になります。上記でご説明したように『将来、●●のようなビジネスマンになって、●●の面で社会に貢献していきたいと考えている。そのためにコンサルタントとして●●な経験を積みたい』というようなロジックでまとめます。

2.なぜそのコンサルティングファームに入りたいか?コンサルタントになると一言で言っても、多様なコンサルティングファームがあります。なぜ、そのファームに入りたいのか、ホームページなどを熟読した上で特徴を把握し、情熱を込めて述べることが大切です。

3.そのために武器となる専門性 コンサルタントになるために、これまでのキャリアで培った専門性がどう役立つのか、具体的に記す必要があります。それが上記1、2に対して説得力を持たせ、自己アピールに繋がります。(第二新卒の場合には、ポテンシャルを窺わせるような経験や資格取得で培った知識などを取り上げアピール)

コンサルタント転職に使えるサンプルテンプレート

戦略ファームにエントリーするときに使用する志望動機書のサンプルを下記URLから無料でダウンロードいただけます。ぜひ、ご参考にしてみてください。

→志望動機書ダウンロードはこちら

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今回はコンサルタントへ転職するための志望動機の作り方についてお伝えしました。

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