小澤征爾【ボクの音楽武者修行】を読んで

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今週、たまたま、世界的名指揮者、小澤征爾の
【ボクの音楽武者修行】という本を読みましたので、その感想を。

以前から読みたかった本です。
マエストロ小澤が24歳の時に、単身、スクーターだけ持ち、神戸から貨物船に乗り
何の当ての無いヨーロッパの音楽への旅に出るわけです。

その後、パリ、ベルリン、ニューヨークを渡り、
名指揮者ミュンシュ、カラヤン、バーンシュタインなどと出会い、
ニューヨークフィルの副指揮者として東京に凱旋するまで、
克明にその時の行動・考えが書かれている。

この本が貴重なのは、偉くなってから振り返って書いた本ではなく、
26歳当時の小澤がどうにか指揮者として生活していけるまでの
濃縮された2年間を振り返って書いている点。

偉くなってからの、ヘンなフィルターなどもかかっていない、
純粋な青春時代の小澤征爾が書いている。

なので、本の中に出てくる女性(江戸さん)のくだりを見ていると、
「あーこの人と結婚するんじゃないかな」と思った女性が、
wikiで調べると、後に結婚しておりました。
(しかも、その後離婚もしていました(笑)。)
彼の文章から、その女性を好いているんだろうな、と感じるくらいの
青春を感じる文章です。

この2年間に濃縮されていることは、
・指揮者になる、という【強烈な目的意識】
・遠慮なくどこにでも【飛び込んでいく姿勢】
・その裏での【努力】
・絶対に【チャンスは逃していない】

これはどんな時代にも普遍なことかもしれない。
一流になるための条件かと思う。

今の自分にどこが足りて、何が不足しているか。
重ね合わせて見たりしました。
私の場合は【飛び込んでいく姿勢】が一番足りていないかと思ったり。

話を戻すと、さらに興味深いのは昭和37年に書かれているが、
その当時の小澤征爾が見る今後の日本について、
その後の流れを見るとピタリとはまるということ。

指揮者でありながらも、しっかり先見性もあることが素晴らしい。

最近は病気との格闘で苦労している小澤征爾であるが、
まだまだ日本の第一人者として棒を振って欲しいと切に願います。

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