こんにちは。 キャリアコンサルタントの志賀です。
今回は、ポストコンサルタントについて少し考えてみました。
コンサルタントの方は転職に対してどんな思いがあるのでしょう?
さらっと転職をする事が多いような気がします。間違いなく戦略的な
転職なんでしょう。特に戦略コンサルティングのファームだと在籍年数
が平均して2〜3年?3〜4年なんてのも普通のようです。
では、コンサルタントはコンサルタントを辞めてどこへ行くのでしょうか!?
コンサルタントのキャリアパスについて、これまでで転職支援から得た知見、
過去転職サポート候補者様からの情報などを踏まえて考えてみたいと思います。
コンサルタント、ここでは経営・戦略系のコンサルタントを前提にお話をさせてい
ただきます。ポストコンサルのキャリア:その① コンサルティング業界内での移動
多くは、同じ業界内での移動が多いようです。戦略コンサルから戦略コンサルへ、
業務・ITコンサルから業務・ITコンサルへ。
コンサルティングは人に依るところが大きく、各社で差別性があるかというと、サービス
内容はほとんど同様です。その意味では転職が容易であり、前職でのスキルや
人脈を、後のファームでも活用しやすい職種と言えます。
そのため、より良い条件を目指してキャリアアップされるケースや、より大きなプロジェクト
を手がけるために大手へ移ったり、ワークライフバランスを考えて転職したり(あまりどこの
会社も変わらずハードですが)が多いようです。
また、同じコンサルティング業界の中でも、業務領域を変えたり、広げたりされる
コンサルタントもいます。ITコンサルタントからより上流の戦略部分まで含めて
携わりたいということで、戦略コンサルタントへ転身される方や、戦略コンサルタントから
より専門性を高めて人事や会計などのコンサルタントへと転身される方(総合系コンサル
ティングファーム)。
それぞれ専門性や求められる能力・知識が異なるため、同じコンサルタントと言えども
他の分野へのチャレンジはなかなか難しいようです。ただ、課題解決という点では共通
しているため、圧倒的に高い課題解決力を有している場合は、他分野でのコンサルティ
ングファームでもやっていけるのかも知れません。
ポストコンサルのキャリア:その② 企業経営者
コンサルタント後のキャリアとして良く聞かれるのは企業経営者への道です。大手のコン
サルティングファームのパートナーなどを経て、大企業へプロの経営者として招聘される
ケースや、自らビジネスを立ち上げられるケースなど様々ですが、経営コンサルタントと
しての経営ノウハウを活用して、外部のコンサルタントとしての立場ではなく、自ら事業を
行っていくケースが目立ちます。
<事業会社における経営>
・佐藤弘志(マッキンゼー出身)
・横山禎徳(マッキンゼー出身)
・三枝匡(BCG出身)
・樋口泰行(BCG出身)
・岡本浩一郎(BCG出身)
・正田修(BCG出身)
・辺見芳弘(BCG出身)
・金子英樹(アクセンチュア出身)
・小松崎行彦(ベイン出身)
・妹尾輝男(ベイン出身)
<独立・起業による経営者>
南場智子(マッキンゼー出身)
大石佳能子(マッキンゼー出身)
木南陽介(マッキンゼー出身)
谷村格(マッキンゼー出身)
石川真一郎(BCG出身)
岩瀬大輔(BCG出身)
堀紘一(BCG出身)
最近は少ないようですが、ファンドのファンドマネージャーや経営者になる方も多かったで
しょう。これらは、華々しくかつ著名な方が多いこともありますが、ある意味これは数少ない
成功パターンであると思います。大手ファームでパートナーレベルまで上り詰める方は
数いるコンサルタントの中でも一握りです。さらに企業経営者になれる方となると、さらに
コンサルタント出身の方が立ち上げた会社で成功している会社はさらに数少なくなると思います。
やはりコンサルタントと実際に経営を行う立場に立つのとではまったく違うのかもしれません。
売上・利益に対する責任・コミットの点で、明らかにそのプレッシャーは異なりますし、
意思決定を支援するのではなく、自ら行っていくことの難しさがあるのかもしれもしれません。