ドローンの新たな可能性を探るAmazon
総理官邸、善光寺墜落事件など、このところ世間を騒がせている「ドローン」ですが、Amazonでは新たなデリバリーのツールとしての利用を打ち出しています。
ドローンとは「小型無人飛行機」の総称。コンピュータなどによる遠隔操作で飛ばすことが可能です。
大きさや形状はさまざまで、軍事で使われるドローンの中には10mを超える大型機もあります。
近年、空撮などの目的で、小型または中型のドローンが実用化されており、一般消費者でも購入することができます。
「Prime Air」と名付けられたAmazonの宅配サービス構想は、2013年、アマゾンのジェフ・ベゾスCEOによって発表されました。

(出典 : http://jp.techcrunch.com/2015/05/09/20150508amazons-delivery-drones-could-find-you-wherever-you-are/)
しかし、米国連邦航空局(以下FAA)から規制がかかり、アメリカ国内での配達テストすら行うことはできませんでした。
テスト飛行に許可。しかし、厳しい制限が
FAAの規制にあったため、Amazonはカナダで配達テストをスタート。
そんな状況の中、2015年3月19日、国内における待望のドローン配達実験の認可が下りたのです。
ただし、これには厳しい制限が設けられました。
ひとつは「商用でドローンを使う場合は、自家用セスナ機同様、飛行機の操縦資格を持っている」こと。
これに加えて、高度は400フィート(約120メートル)、時速100マイル(時速約160km)まで。さらに飛行範囲は「操縦者が目視できる範囲」に限られます。
またFAAは商用利用にかんするガイドラインの草稿も公開しており、そこには「ドローン操縦者が特定の筆記試験を受け、パスすること」をはじめ、ドローンの重量、飛行高度などが細かく規定されているそうです。
ドローン利用の制限と今後の展開
ドローンの物流使用には、まだまだ制限が多いといえます。
しかし、米国内実験に認可が下りたことがきっかけとなり、実現に一歩近づいたといえるでしょう。
ただし、日本で事故が起きているように、安全利用の面には、まだ問題が残っています。
これらがクリアになるとき、世界の配達サービスも大きく変わるのでしょう。