こんにちは。
コンサルタントの稲橋です。
先週の日本経済新聞の記事となりますが、
2015年1~6月の日本企業の海外企業買収総額は、
約5兆6000億円と、前年同期と比べ6割増となり、
1~6月としては最高水準となったようです。
1件あたりの平均買収金額も約170億円と最高値で、
大型のM&Aが増えていることが分かります。
いくつかの具体例としては、
・東京海上ホールディングス
米保険会社HCCインシュアランス・ホールディングスを買収
金額は9400億円で日本の金融機関による海外M&Aで最大の規模。
・日本郵便
豪物流大手トール・ホールディングスを約6300億円で取得
・近鉄エクスプレス
シンガポールの物流会社、APLロジスティクスを1500億円で買収
・キヤノン
ネットワークカメラの世界最大手アクシスを3000億程度で子会社化
など。
企業が積極的に大型のM&Aに動いているのは業績改善で
投資余力が高まっていることが背景にあるようです。
企業の業務改善やM&Aにはコンサルティングファームが絡んでいる
ことが多数ありますので、M&Aが増加=コンサルティングのニーズも
増えるということが言えます。
現に大手ファームやFAS系のファームでは案件の受注が増えているという
話もありますし、例えば人事組織コンサルのような一見M&Aに関係なさそうな
ソリューション特化型のファームでも、M&Aに絡む人事制度の改定、
といったような案件でコンサルをするというケースもあります。
一言でM&Aといっても、Pre、DD(財務、ビジネス)、Postなど、
いくつかのフェーズがあり、また経営、業務、人事、システムといった、
様々な切り口でのコンサルティング案件がありますので、
M&Aに特化したファームでなくともM&Aに携われるチャンスは
これまで以上に大きいかも知れませんね。