コンサルタントに学ぶ、効率のよい読書術

本を読んでも仕事の成果につながらない、本を読む時間もない……。そんな人はいませんか?

短期間で業務に必要な知識をインプットし、成果を出さなければならないコンサルタントはどのように読書をしているのでしょうか?

今回は、現役コンサルタントの方々に読書を仕事の成果につなげるための、効率のよい読書術についてご意見をいただきました。

本当に必要な情報はどこにある? 本を選ぶ極意とは?

まず、本の選び方について。コンサルタントの方々は、どのように本を選んでいるのでしょうか? 最も多かった回答は「しっかり自分のニーズを整理してから本を選ぶこと」が重要。という意見でした。

例えば「提案資料が書けない」のは、

  • 1.パワポのスキルが足りない
  • 2.物事の整理ができていない
  • 3.課題の抽出ができていない
  • 4.新たなソリューションの構想が苦手

などなど、実はその裏側には色々な課題があるはず。実は2にニーズがあるのに、1に関する本を読み漁ったところでスキルは身につきません。

また、「本を読むには『時期』があるということを認識すべき」という意見も。

よくおすすめされる本に「ビジョナリーカンパニー」がありますが、人によっては単なる啓蒙本・事例集に見えてしまうことも。仕事を通じて問題意識や自分の中での「ひっかかり」がないと内容は吸収されません。

また、以前読んでつまらなかったものが改めて読んでみるととても面白く感じることも多々発生します。ゆえに自分にとって「ひっかかる」「すっと入る」本を選ぶのに、一定の基準などはありません。時々で移ろいゆくものです。

一方、「興味を持った本は何でも読んでみる」という方も。

各業界で成功している著名人の考えや行動を記載している本や、個々のスキルをあげるためのHow-to本など、インターネットで情報収集する他、書店員に聞いてみても意外と良本に出会えたりします。選ぶ極意は、読みたいと直感で思うもの。格好つけないで地味な本や基本中の基本でも直感的に良さそうであれば選んでみることです。

本を選ぶ時にはまず複数の候補の中身を必ず見ます(その時だけ本屋を利用することもある)。またamazonでは評価も参考にします。自分に合った本はそこでグッとくるものがあるのであとは直感で。

その他、「欲しい情報が一つの書籍で得られることはまずないので、一部でも得られそうであれば購入して読むようにしている」「基本的に必要な情報は書籍にはない」「多読するなかで、自分なりの良書・悪書のリストを作っていくしかない」といった意見もいただきました。

直観で選ぶという方もおり、様々ですが、自分に必要な情報は何かを見極めたうえで、内容を精査し、購入している方が多いようですね。

カフェ

読書をする時間はどう作るのか?

忙しいコンサルタントの方々はどのように読書の時間を確保しているのでしょうか?

「就寝前や通勤時間を利用している」「電子書籍やアプリなどを上手く活用している」という意見を多くいただきました。なかには時間を作り出す工夫をされている方も。自分次第で読書の時間は確保できるということでしょう。

○時~○時は読書の時間と決めています。繁忙期にはそれもままならぬことが多いのですが、常に繁忙期というわけではないので、1年のうち8割くらいはこの目標をクリアできます。そうすれば1ヵ月に7~8冊はしっかりと本を読めますので、読書不足に陥らずに済みます。

先ずは寝る前の10分だけと決めて読みます。夢中になれば、10分では終わらず、ついつい1時間になりますし、逆に面白くなければ10分で寝られます(その本を早めに切り捨てられます)。

土日にまとめてと言いたいところですが、実際は難しいことが多いです(特に結婚後や子供がいたりすると)。よって通勤時間や就寝前の一人の時間を利用するようにしています。最近はスマホでkindleアプリをダウンロードできるので、そこで見ることもあります。

読書する時間は通勤移動中、顧客間移動中を利用したり、週末金曜日の夜、土曜日、就寝前などが多いですが、どこでもすぐに読めるように、iPadに電子化し、ちょっとした合間の時間で読めるように工夫しています。

オーディオブックを活用しています。通勤途中、ジムでの運動中、家事の最中など様々な場面で情報収集できます。

平日夜や土日に読書を目的としてカフェに滞在する時間を作っています。

平日、土日とあまりまとまった時間を作る余裕がないので、通勤時間を使うことが多いです。それでも足りない場合は、夕食後から就寝までの間にテレビを見ないで読書に充てます。ポイントは、必要な時間を確保するためには、生産的でない無駄な時間から確保するということでしょうか。

ライブラリ

成果につなげるための読書法とは?

コンサルタントの方々は読んだ内容をどのように成果につなげているのでしょうか?

本の選び方に関する回答にもありましたが、アウトプットを意識して読書することが大切とのこと。読んだ内容を鵜呑みにしないこと、目次とまえがき・あとがきを先に読むことなど具体的な方法も教えていただきました。

短期的な成果という観点では、少しでも新しい分野の仕事にチャンレジする際には、必ず関連書籍を読むことにしています。アウトプットを意識することで、書籍から効果的に気づきを得ることができます。一方で、目先の仕事に役立つ本だけでなく、自身の関心に合った本を読むことも大事。そのバランス(人によって異なるとは思うが)を取るように心がけています。

読書は実務をする上での+αとの認識でいるので、その内容を理解するにあたってまず1冊目は入門編的なものを読みます(図が多く、一文が短いもの。漫画でもOK)。

会計本やマネジメント系のベストセラーは漫画になっており、入り口としては入りやすいです。ここで大枠を理解し、興味があれば本格的に読む+響いた言葉は文字に落とすことが有効だと思います。

重要なのは読んだ本に対して鵜呑みにならないこと。「○○だ」と書いてあっても、「本当に○○なのだろうか?」、「××もあり得るのではないか?」と疑ってみて、自分なりの正しい答えに腹落ちした時、その本に意味があったと思えると思います。

目次を読み、まえがきとあとがきである程度の概要をおさえて、各ページのタイトルとキーワードを拾いながら読むと早く正確に内容が理解できます。

読んだことを基にToDoリストにアクション・期限を記載してすぐに実行することです。

これは必読! 本当に仕事に役立っている本とは?

最後にコンサルタント方々に本当に仕事に役立っている本を教えていただきました。

「マッキンゼー 現代の経営戦略」大前研一

シリーズ物で複数冊ありますが、どれもよいです。コンサルタントになってから、この書籍のフレームの鋭さ、考え方の背景の洞察を理解できるようになりました。コンサルタントとして事象の整理の仕方に悩んでいるときに読むと、ヒントを得ることができます。

「社会科学のためのモデル入門」レイブ&マーチ

コンサルタントが仕事をするときにモデル化を行うことが多々あります。(ケース面接も簡易なモデル化といえます) モデル化の方法を懇切丁寧に書いており、知的刺激に満ちた例題が豊富に記載されています。

「ザ・チョイス」エリヤフ・M・ゴールドラット

1.人はもともと善良である 2.すべての対立は解消できる 3.ものごとは、そもそもシンプルである 4.どんな状況でも飛躍的に改善できる 5.すべての人は充実した人生を過ごすことができる 6.常にWin-Winの解決策がある

哲学的ですが、小生もシンプルイズベストと考えていただけに、身体に電流が走ったような共感を覚えた記憶があります。

「伝え方が9割」佐々木圭一

コンサルとして一番大切なのは顧客の悩みを理解して、悩みに対するソリューションを丁寧にわかりやすく伝えることであり、伝え方一つで顧客との信頼関係の構築に大きく影響を与えるためです。

「スタンフォードの自分を変える教室」ケリー・マクゴニガル  

自分の悪い習慣を改善するための参考になりました。

<業務面>

「ロジカル・プレゼンテーション」高田貴久

「ロジカル・シンキング」照屋華子・岡田恵子

「ロジカル・ライティング」照屋華子・岡田恵子

「コンサルタントの秘密」ワインバーグ

「ライトついてますか」ワインバーグ

<マネジメント面>

「人を動かす」D.カーネギー

「道は開ける」D.カーネギー

「リーダーシップからフォローワーシップへ」中竹竜二

「ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング」赤羽雄二

「仕事の報酬」田坂広志

「コミュニケーションはキャッチボール」伊藤守

「七つの習慣」スティーブンRコビー

いかがでしたでしょうか? コンサルタントの読書術というテーマでしたが、忙しい中、必要な本を選び、しっかり読書の時間を確保し、確実に成果につなげるコンサルタントの姿勢からも学ぶことは多いと思います。

コンサルタントの方々からは、常に向上心の高さを感じますが、このような依頼にも丁寧にご回答いただけるところから、ホスピタリティの高さも感じます。

忙しい業務の合間にご返信くださったコンサルタントの皆様、ありがとうございました。

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アクシスコンサルティング

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