こんにちは。
キャリアコンサルタントの最上裕司です。
我々人材紹介業はクライアント企業の中途採用ニーズを前提として
成り立っている業界ゆえに、景気変動にとっても敏感です。
リーマンショック後はひどいものでした。
特に2008年12月頃からでしょうか。
毎日のように、
「求人クローズ」
のメールが各クライアント企業より届くようになりましたし。
…かくいう私は2008年10月に人材紹介業界の仲間入りしたわけで、
それまでの「好景気」を知らず、「こんなものだろう」で済んでましたが。
いきなりどん底で転職後のスタートを切ったのは、ある意味幸運だったと思います。
その後は上がるだけですからね。
さて、そんな景気動向ですが、昨年度あたりから回復基調を見せています。
厚生労働省認可団体の社団法人日本人材紹介事業協会というところが、
面白いデータを載せています。
「人材紹介業大手3社の転職紹介実績の集計結果」です。
大手3社とは、リクルートエージェント、インテリジェンス、JACリクルートメントです。
グラフを見れば一目瞭然。
2010年度に入ってからは、前年同期比でプラスに転じています。
肌感覚で「景気回復」を感じますし、他エージェントの仲間と話していても、
やはりその感覚は同様のようです。
まぁ、よくよく見ると好調だったように見える、2007年度下期や2008年度上期と
比較すると、紹介実績自体はまだまだ半分程度、なわけで、
これを「好調」と言って良いのかどうかは微妙ですが、いずれにせよ、
回復の兆しは見えているわけです。
ちなみに現時点での私の肌感覚。
今年の1~6月はコンサルファーム、インターネット業界など、非常に好調で
積極的に採用活動を行っていました。
これぞ「景気回復だな」と思わせるような感じです。
前述のグラフで言うなら、2008年度10月~3月期ぐらいでしょうか。
では、7月~12月予測はどうか。
決して悪くはないと思いますが、1~6月よりはやや採用は手控えるのでは、という印象です。
実際、5月~6月頃より、選考がやや厳しくなったな、という感覚です。
一方で、1~6月今ひとつパッとしなかったシステムインテグレーターが
やや回復の兆しをみせているかな、といったところ。
ちなみにビズリーチが、登録しているヘッドハンター214名に対して
「ハイクラス・エグゼクティブクラスの転職市場の動向」についてアンケートを行った結果、
・上半期から現在にかけては昨年に比べて好調に推移
・下半期にかけては「良くなる」と「悪化する」で意見がわかれる
という結果になったようです。
「悪化する」という意見の根拠はやはり震災の影響。
原発問題の深刻化や長期化、電力不足によるビジネス・経済への影響が
出てくるのはむしろこれから、という予想です。
また、日本の地震リスクが露見し、中長期的に外資系の縮小や、日本からアジアへの
移転が進む、という指摘があります。
いずれにせよ、かつては「優秀な人であればとりあえず採用する」というスタンスに対し、
今は回復基調とはいえ「必要なポジションに必要な人材をピンポイントで採用する」
というスタイルに変わりつつあります。
より高いマッチング・提案精度が要求されるようになってきたのは明白です。
そういった意味で、我々の介在価値はますます重要になってきたと思いますし、
適当に「キーワードでマッチング」なんかをやっていても、食っていけない
世の中になってきたんだな、と痛感します。
人材紹介業界も転換期なのは間違いないですね。
同時に、転職希望者にとっては、「タイミング」が非常に重要。
転職は自分の人生なので、自分の都合で転職時期を見計らうのは一向に構いませんが、
そこに「転職市場の景況感」という要素を意識した方がより良いと思います。
気になる方は是非ご相談下さい。
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キャリアコンサルタントの最上裕司です。
我々人材紹介業はクライアント企業の中途採用ニーズを前提として
成り立っている業界ゆえに、景気変動にとっても敏感です。
リーマンショック後はひどいものでした。
特に2008年12月頃からでしょうか。
毎日のように、
「求人クローズ」
のメールが各クライアント企業より届くようになりましたし。
…かくいう私は2008年10月に人材紹介業界の仲間入りしたわけで、
それまでの「好景気」を知らず、「こんなものだろう」で済んでましたが。
いきなりどん底で転職後のスタートを切ったのは、ある意味幸運だったと思います。
その後は上がるだけですからね。
さて、そんな景気動向ですが、昨年度あたりから回復基調を見せています。
厚生労働省認可団体の社団法人日本人材紹介事業協会というところが、
面白いデータを載せています。
「人材紹介業大手3社の転職紹介実績の集計結果」です。
大手3社とは、リクルートエージェント、インテリジェンス、JACリクルートメントです。
グラフを見れば一目瞭然。
2010年度に入ってからは、前年同期比でプラスに転じています。
肌感覚で「景気回復」を感じますし、他エージェントの仲間と話していても、
やはりその感覚は同様のようです。
まぁ、よくよく見ると好調だったように見える、2007年度下期や2008年度上期と
比較すると、紹介実績自体はまだまだ半分程度、なわけで、
これを「好調」と言って良いのかどうかは微妙ですが、いずれにせよ、
回復の兆しは見えているわけです。
ちなみに現時点での私の肌感覚。
今年の1~6月はコンサルファーム、インターネット業界など、非常に好調で
積極的に採用活動を行っていました。
これぞ「景気回復だな」と思わせるような感じです。
前述のグラフで言うなら、2008年度10月~3月期ぐらいでしょうか。
では、7月~12月予測はどうか。
決して悪くはないと思いますが、1~6月よりはやや採用は手控えるのでは、という印象です。
実際、5月~6月頃より、選考がやや厳しくなったな、という感覚です。
一方で、1~6月今ひとつパッとしなかったシステムインテグレーターが
やや回復の兆しをみせているかな、といったところ。
ちなみにビズリーチが、登録しているヘッドハンター214名に対して
「ハイクラス・エグゼクティブクラスの転職市場の動向」についてアンケートを行った結果、
・上半期から現在にかけては昨年に比べて好調に推移
・下半期にかけては「良くなる」と「悪化する」で意見がわかれる
という結果になったようです。
「悪化する」という意見の根拠はやはり震災の影響。
原発問題の深刻化や長期化、電力不足によるビジネス・経済への影響が
出てくるのはむしろこれから、という予想です。
また、日本の地震リスクが露見し、中長期的に外資系の縮小や、日本からアジアへの
移転が進む、という指摘があります。
いずれにせよ、かつては「優秀な人であればとりあえず採用する」というスタンスに対し、
今は回復基調とはいえ「必要なポジションに必要な人材をピンポイントで採用する」
というスタイルに変わりつつあります。
より高いマッチング・提案精度が要求されるようになってきたのは明白です。
そういった意味で、我々の介在価値はますます重要になってきたと思いますし、
適当に「キーワードでマッチング」なんかをやっていても、食っていけない
世の中になってきたんだな、と痛感します。
人材紹介業界も転換期なのは間違いないですね。
同時に、転職希望者にとっては、「タイミング」が非常に重要。
転職は自分の人生なので、自分の都合で転職時期を見計らうのは一向に構いませんが、
そこに「転職市場の景況感」という要素を意識した方がより良いと思います。
気になる方は是非ご相談下さい。