新規事業について考える

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こんにちは。
キャリアコンサルタントの最上裕司です。

新規事業って響きがいいですよね。
何となく、クリエイティブで、エキサイティングで、かっこいい。
求人でも「新規事業開発」という役割は人気です。

ある程度既存事業が軌道に乗ってくると、

「よっしゃ、うちも新規事業を立ち上げて、更なる展開を目指すぞ!」

と息巻く経営者も少なくありません。
私も「新規事業」の響きは嫌いじゃないですし、新しいビジネスモデルを考え、
それを具現化するのは前向きですし、楽しいと思います。
そして、経営者が次なるビジネスの柱を欲しがることも否定しません。

問題は「新規事業」をどう捉え、どう定義しているのか、ってことですね。

新規だからって、今までの流れやビジネスを捨てて、
ゼロベースで全く新しい事業を立ち上げるということには懐疑的です。
ゼロベースで新規事業を考えるよりも、既存の強みをどう活かすか、
ということに焦点を当てて考えた方が現実的でしょう。
つまり、あくまで現業あっての新規です。

新規というか、現業の改良版を考える、みたいなイメージです。
販売ルートと仕入れルート、商材、売る相手、販売方法など、
色々な要素がありますが、どれも新規ではなく、どれか一つを変える、
という感じですね。

また、新規事業の立ち上げそのものが目的化する、というケースもありますが、
それも個人的には「どうかなぁ」と。
「何をするか」を考えるよりも、今あるビジネスを、より楽に、より儲かるように、
より顧客が満足するようにするためにはどうしたらいいんだろう。
日常的な、ふとしたお客様の声。
そこにこそ新規事業のヒントが隠されているわけで、それに気付けるかどうか、ということです。

新規事業を創り出せるかどうか、というのは「アイデアを考える能力」よりも
「気付ける能力」の方が重要なんじゃないかな、と思うわけです。


ちなみに、過去にそれこそ新規事業を立ち上げ、軌道に乗せ、
今や多大な利益を生み出している原動力を作った、というご人材にお会いしまして、
「新規事業が失敗する組織の特徴」を聞きました。
(こういうのってキャリアコンサルタントの役得ですよね)

これは納得感ありますね。ご紹介しつつ締めくくります。

【新規事業が失敗する組織の特徴】

1.新規事業スタート時に撤退基準について検討しづらい雰囲気がある

2.新規事業の意思決定に社内キーマン全員の合意が必要である

3.新規事業も既存事業と同じ運営ルール・評価基準で進めている

4.新規事業を立ち上げるために、とりあえず新規事業部署を作った

5.新規事業に失敗が許されないという雰囲気がある

6.新規事業について、漠然とした、根拠の薄い数字目標が先行する

…いやぁ、前の会社で新規立ち上げの部署にいましたが…
すご~く身につまされる内容です…。












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