こんにちは。
コンサルタントの稲橋です。
先日、日経新聞で発表された就職希望企業調査で、
約5割の学生が、「一生同じ会社で安定的に働きたい」という
就職観を持っているという結果が出ていました。
普段、転職を前提とするコンサルティングファームを
目指す方を中心に転職のサポートをしているせいか
一生同じ会社で働きたいと考えている学生が、
半分以上いるということを数字でみると、
ある意味新鮮さのようなものを感じました。
一生同じ会社で働ければそれはそれで良いと思いますが、
結果的には現実的にそれができるか?したいかどうか、
がポイントになってくると思います。
そもそも自分が働いている企業がなくなってしまえば、
転職をせざるを得ないと思いますし、
自分が目指すキャリアが実現できない、給与が上がらない、
といった理由で転職を考えるようになるかもしれませんね。
ちなみにその他の就職感に対する考えとして、
・自分の生活と仕事を両立させたい(男子:6割程度、女子:8割程度)
・社会に貢献できる仕事がしたい(男女共に6割程度)
となっており、
上記の視点で同じ会社で働き続けるということに関心が強い、
という結果が出ています。
一方で、
・プロとして仕事のスキルを磨きたい(男女共に4割程度)
・グローバルに活躍したい(男女ともに2割程度)
・キャリアのためには転職も積極的に考えたい(2割程度)
という結果が出ていることから、
スキルを身につけることやグローバルで活躍するという
考えを持っている学生の方が圧倒的に少数ということになります。
「一生同じ会社で安定的に働く」ためには、
「プロとして仕事のスキルを磨く」、「グローバルで活躍する」
ということが必要な気もしますが、そこには少し差があるようですね…。
なお、具体的な就職希望企業のランキングとして、
●理系大学生
1.東日本旅客鉄道
2.東京海上日動火災保険
3.三井住友海上火災保険
4.三菱東京UFJ
5.サントリーグループ
6.三菱UFJ信託銀行
7.日本生命保険
8.パナソニック
9.日立製作所
10.カゴメ、ホンダ
●文系大学生
1.東京海上日動火災保険
2.三井住友海上火災保険
3.三菱東京UFJ
4.三菱UFJ信託銀行
5.みずほフィナンシャルグループ
6.損害保険ジャパン・日本興亜損害保険
7.三井住友信託銀行
8.三井住友銀行
9.日本生命保険
10.第一生命保険
となっており、保険、銀行といった金融機関の人気ぶりが
読み取れます。
私のこれまでの感覚では理系は総合電機メーカーや自動車メーカー、
文系はJTBグループや航空会社といった業界が人気、
という考えがありましたが、
「一生同じ会社で安定的に働く」という観点からすると、
上記のような企業に集約されることになるようですね。
今後も毎年どのような企業が就職希望先として人気になるのか、
注目していきたいと思います。
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