PDCAサイクルは古い?フレームワークと効果的な使用例【継続的な改善を促す】

コンサルティングファームのプロジェクトは課題に対する改善案を一度だけ提示して終了するものばかりでありません。時にはクライアントと二人三脚で継続的な事業や経営環境の改善を進めていく場合もあります。

そのような案件においては、PDCAサイクルを意識づけて、改善に関する計画と実行のサイクルをシステム化させていくことが大切です。今回の記事ではPDCAサイクルについて解説していきます。

【目次】

  1. PDCAサイクルとは「仮説・検証の循環」により精度を高める方法
  2. PDCAサイクルを導入するメリットは3つ
  3. PDCAサイクルを導入するデメリット
  4. PDCAサイクルを導入する局面
  5. PDCAサイクルは継続的な改善策が求められるプロジェクトに有効

PDCAサイクルとは「仮説・検証の循環」により精度を高める方法

PDCAサイクルとは、作業プロセスに仮説・検証の循環を取り入れることで、精度を高めていくという考え方です。

  • Plan(計画):目標・目的を設定し、実行計画(アクションプラン)を立案。過去の実績や現状をもとに仮説を立てたうえでプランを作るのが大切です。
  • Do(実行):Planを実行に移してみます。実行する期間はそのプロジェクトによりさまざまですが、月次、四半期、半期など一定期間をおいて次の評価プロセスを行います。
  • Check(評価):実行した内容の検証を行います。仮説に対する達成度合いや、成果が思わしくない場合の要因を洗い出します。定量的なデータをもとに定性的な情報を組み合わせることで、今後につながる情報集約が可能です。
  • Action(改善):検証結果を受けて改善策を検討します。この改善策をもとに、次の期のPlanを策定して、PDCAサイクルを循環させます。

もともとは製造業の製造工程の改善のために発案されたもので、製品の歩留まり(不良品の発生比率)を改善するための計画→実行→更なる改善策の検討を継続的に行うことを目的としていました。

現代では、製造業に限らず、あらゆるビジネステーマにおいてPDCAサイクルを意識づけることが継続的な改善の促進に繋がるとの考え方から、コンサルティングファームでも盛んに取り入れられているフレームワークです。

PDCAサイクルを導入するメリットは3つ

PDCAサイクルは効率的かつ継続的にビジネスのやり方を改善するうえで有効なフレームワークで、主に次の3つのメリットがあります。

  • 改善に向けた行動を計画的に進められる
  • 課題を的確に洗い出せる
  • 継続的に改善プロセスを進められる

改善に向けた行動を計画的に進められる

PDCAサイクルを導入して改善計画を立てることで、改善のための行動を明確にして、計画的に進められます。改善のための行動を実行した後に、Checkのフェーズを設けることで、意識的に改善策の効果を確認することにもつながります。

こうした意識づけやプロセスの明確化により、闇雲に改善を進めるよりも効率よく、かつ計画的に改善に向けたプロセスを進めることが可能です。

課題を的確に洗い出せる

PDCAサイクルを導入する際には、実行フェーズと評価フェーズの実施時期や評価方法などを明確にします。評価においては、あらかじめ定めておいた改善目標をもとに達成度合いを確認していきます。

改善策は計画的に進めなければ、やがて改善策を計画通り行うこと自体が目的化して、効果がよくわからないまま漫然と進められてしまう場合もあります。

評価を行うタイミングを明確にし適切に効果測定を行うことで、改善策の実行を経たあとの課題を明確にして、さらなる改善計画の策定に繋げることが可能です。

継続的に改善プロセスを進められる

ビジネスの改善は一度の改善策実行だけで当初の目標が100%達成されることはなかなかありません。多くの場合、継続的に改善を進めることで、更なるビジネスの効率化につながっていくのです。

PDCAサイクルは「サイクル」とあるように循環させて継続的に推進していくことが前提となっているもの。そのため、導入すれば自然と改善プロセスを継続させていけます。

PDCAサイクルを導入するデメリット

PDCAのデメリットはうまく導入しないと、改善策の実行スピードが落ちてしまう恐れがあること。特に評価(Check)→改善策検討(Do)→具体的なプランニング(Plan)と、実際に改善策を実行するまでのあいだに3つのフェーズを経ています。

目まぐるしくビジネス環境が変化する局面においては、改善策の実行と評価を高頻度で行っていた方が結果的にスピーディな改善につながるケースもあり、杓子定規にこのプロセスを堅持することが、企業の機動力を低下させる恐れがあるのです。

重要なことは、改善のプロセスのシステム化や、改善状況の評価、そして継続的な改善プロセスを実行することにあり、これらが適切に進められるならば、4つのプロセスを堅持する必要はありません。ビジネス環境や改善プロセスのリードタイムなどをふまえて適切な手法を検討するのがおすすめです。

PDCAサイクルを導入する局面

PDCAはもともと製造現場で導入されていた手法ですが、製造業以外にもさまざまなプロジェクトに応用することが可能です。ここからはPDCAサイクルをどのようなテーマにおいて導入すればよいのか、いくつかパターンを紹介します。

製造プロセスにおける歩留まりの改善

PDCAサイクルが考案されたきっかけとなった工場の製造プロセスの課題が「歩留まり」です。歩留まりは究極的には「ゼロ」になることが望ましいのですが、基本的に不良品を一切発生させないことは不可能です。

そのため、工場では歩留まりをできるだけ減らすように継続的に改善に取り組んでいくことになります。まずは製造プロセスにおける改善策を検討します。例えば次のような事柄についてです。

  • 原料段階の不純物や不良品の混入
  • 設備の老朽化
  • 人の手が介するプロセスのヒューマンエラー

こうしたポイントを確認して、改善策を策定し、実行していきます。通常不良品は「ゼロにはできないが少ない方が望ましい」ため、効果を測定してさらなる改善を施すにはどうすればよいか検討します。

これを繰り返していくことで、歩留まりを極限まで減らすことが可能です。

製造プロセスの効率化

製造プロセスは歩留まりの改善のほか、コストを減らして製造を行っていくことも重要な課題となります。不良品を出さないからといって製造コストが高すぎては、競争力が低下してしまうためです。

製造プロセスにおけるコスト要因はさまざまですが、例えば次のような観点に着目して改善策を策定していくことになります。

  • 原料コスト
  • 人件費
  • 設備の維持・管理費
  • 梱包費
  • 検査費用

コンサルの現場においては、不良品低減を主要なプロジェクトとして改善策を実行した結果、製造コストが増大してしまったため、続いて製造プロセスの効率化を課題としたプロジェクトに移行していくケースもあります。

金銭的なコストの他、製造プロセスのリードタイム短縮が課題となることも少なくありません。製造プロセスの効率化もつねに改善余地があるため、PDCAサイクルを回転させて継続的に改善が進められます。

DXの段階的な導入

システム系の案件でもPDCAサイクルは応用可能です。特にビジネスプロセスを大きく変革し、ITの導入箇所も多岐にわたるケースが多いDX案件では、一度の導入で課題が全て解決してプロジェクトが終結することはなかなかありません。

クライアントとしては、高いコストをかけて効果の不確実なシステムを安易に入れるわけにはいかないため、DXは多くの場合、段階的に導入を進めながら、効果と課題を整理しつつ、導入する領域を拡大していきます。

このような時にもPDCAサイクルの考え方を応用してDXの推進プロセスを策定・推進していくことで、クライアントに高いリスクを負わせることなく、効率的にシステム導入によるビジネス変革を実現することが可能です。

業務効率化

製造プロセスの改善を応用する形で、業務の効率化にもPDCAサイクルの考え方を導入することが可能です。業務プロセスもまた継続的に対策を進めて徐々に効率的にしていく必要があります。

業務効率化といっても、対策を打つ要素は多岐にわたります。

  • 適材適所の人員配置
  • 自動化・システム化の余地
  • 承認やデータ入力、集計などプロセスの効率化
  • アウトソーシングの導入
  • 組織改革

複数の領域に対策を打つケースも多いですが、その場合にもクライアントのコストがいたずらに増大しないよう、まずは一部の対策を打って、PDCAサイクルを回しながら徐々に範囲を拡大させていきます。

PDCAサイクルは継続的な改善策が求められるプロジェクトに有効

ケース面接の課題とはことなり、実際のコンサルタントは(全社的に見れば)クライアントと継続的なリレーションを築きながら、さまざまな課題解決を行っています。

その中には一度の解決策を実行すればおわるものではなく、継続的なケアを必要とするプロジェクトも少なくありません。そのようなプロジェクトでは、継続的に改善策の実行と効果の確認が行われることを念頭に置きつつ、PDCAサイクルを取り入れたプロジェクト計画を策定するのです。

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今回の記事ではPDCAサイクルについて解説しました。今回紹介したような領域のプロジェクトに参画することになった際の参考になれば幸いです。


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