【システムインテグレータからITコンサルティングへの転職事例】大変なのは「転職活動」より「退職活動」?WBSで引継ぎを「プロジェクト化」し円満退職へ!

今回は、システムインテグレータからITコンサルティングへの転職事例についてご紹介します。

<プロフィール>
30代後半 男性:システムインテグレータ(年収830万円)⇒業務・ITコンサルタント/シニアマネジャー(年収800万円)

1年越しの転職活動

Aさんと初めてお会いしたのは昨年初夏。
泣く子も黙る大手SIerにて金融系の経験を積まれたAさんですが、直近は社内SE的な役回りであり、よりクライアント向けにバリューを発揮できる環境に移りたい、というのが転職理由でした。

しかしながら当時はなかなか良いご縁がなく、一旦活動を休止。
1年後にやはり外で力を発揮したいということから、活動を再開しました。

トントン拍子で進むはずが……

金融系のシステム開発をPMとしてまわしてこられたAさん、直近離れているとはいえ、市場価値の高いご経験をもたれてますので、トントン拍子で活動が進むと考えていました。
しかしながら、書類は通過するものの、面接ではなかなかうまく評価されず、思わぬ苦戦を強いられました。

新卒からずっと大手企業に在籍しており、初めての転職活動となるAさん。
面接で緊張をしてしまい、そこからちょっと『弱気』と捉えられてしまうことが多々ありました。
加えて、直近でフロントから離れていることや、ご年齢とご年収を考慮すると、PMとしてのマネジメント規模が小さいなど、2次面接ぐらいまで進んでもなかなか内定までたどり着けませんでした。

大手からベンチャーへ

当初は年収UPということを見越しての活動であったため、むしろ大手を軸にまわしていましたが、ご本人としても、年収は二の次、早くフロントに立ったキャリアを積みたい、という想いが強かったことから、ベンチャー系のITコンサルティング会社をご紹介。

まだまだアーリーステージのベンチャーであるため、年収UPは正直難しかろうと思っていましたし、大手からベンチャーへの転職にはリスクもつきますので、どうしようかと逡巡する想いもありましたが、
Aさんは「是非チャレンジしたいです!」と快いお返事。

そして、面接でも変に飾ったりせずに率直な気持ちを打ち明けながら、かえってそれが功を奏して、企業側にもお人柄なども気に入られ、こちらはトントン拍子で内定が出ました。
年収もUPにはなりませんでしたが、ほぼ現状維持。

退職は「悪いこと」をしているわけではない!

活動そのものは序盤の苦戦はあれど、比較的順調であったAさん。
しかしながら、退職活動という伏兵に悩まされたのでした。

内定を受けてから1~2ヶ月程度で転職先に入社するのが一般的です。
Aさんも内定を受けてから、そのつもりで約2ヶ月の猶予をおいて退職日を設定し、上司に対して退職の旨を申し出ました。

しかしながら上司の回答は「NO」。退職を否定するというよりは、引継ぎ期間が問題となっていました。
「せめて半年ぐらいの期間を置いてもらわないと」というのが上司の言い分。
転職において引継ぎ期間半年というのはさすがに「ありえない」期間です。

特にベンチャーフェーズの企業ですと、Aさん入社後のアサインなども既に決まっているケースも多く、入社がずれこむとそのプロジェクトがそもそも動かない、ということにもなり、最悪、内定取り消しということもありえるのです。

Aさんと退職活動の戦略を改めて練り直し、下記の点を強調しました。

 ●大前提としてAさんは「悪いこと」をしているわけではない、という点
  ⇒法律でも就業規則でも認められていることなので、自信を持って臨むべき
 ●引き継ぎ事項についてWBSを引いて具体的に攻めるべき、という点
  ⇒上司は感覚値で反対している可能性が高く、具体的に自分の
   引き継ぐべき作業項目をWBS(Work Breakdown Structure)に
   落としこみ、どういうスケジュールで進めれば引き継ぎ完了するか
   具体案を示した方が良い

退職について、若干自信を持てていなかったAさんも息を吹き返し、また、WBSを作って引き継ぎを「プロジェクト化」。
そのマネジメントをすることは元々Aさんの得意領域でもあったので、速やかに作成し、具体案をもって上司の説得にかかりました。
結果、真摯な対応をしたAさんの意志が伝わり、なおかつ具体的な案を示した点から、現場レベルに至るまで納得感を得られ、見事に退職を認められたのでした。

担当キャリアコンサルタントから一言

内定が出ると我々としても「一安心」という気持ちになりますが、本当に大変なのは実は「退職活動」です。
社内で評価されている方であればあるほど、退職時の苦労はつきもの。
覚悟しておいた方が良いですね。

退職といっても、金輪際縁を切るわけではないので、やはり円満に進めたいもの。
改めて、退職のサポートも重要だなと感じた次第です。

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退職活動の関連記事:

「退職活動の心得(1) 悪いことをしているわけではない
https://www.axc.ne.jp/column/axis-column/2011/0903/1511.html

【下請けシステム会社の転職事例】現職からの強力な引き留めに屈せず円満退職を実現!その方法とは!?
https://www.axc.ne.jp/column-career-change-case/2011/0920/26457.html

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今回は、システムインテグレータからITコンサルティングへの転職事例についてご紹介しました。キャリアでお悩みの方は、ぜひアクシスコンサルティングにご相談ください。


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