コンサルティングファームへの転職「35歳限界説」の真実【実話】

プロフィール

  • 30代後半 男性
  • ネットワークベンダー・プロジェクトマネージャ→
    外資系大手コンサルティングファーム・リスクコンサルタント
  • 800万円→900万円

今回の相談者は、30代後半で初の転職活動に臨むCさんの事例をご覧ください。コンサルティングファームへの転職における35歳限界説はすでに過去のものとなりつつあるのです。

30代後半で、なぜコンサルを目指すのか?

私「ところで、Cさんは、国内屈指の大手ネットワークベンダーで、プロジェクトマネージャとして順調にキャリアを築いておられますが、どうしてまた、転職を検討しておられるのでしょうか?」

Cさん「お陰様で、ネットワークエンジニアとして順調にキャリアを歩んで来ましたが、残り30年余りの職業人生を考えた場合に、ネットワーク一本の専門性で果たして生き残って行けるのか、危機感を感じています。

もちろん、会社は潰れることは無いと思うので、会社にぶら下がっていることは出来るのでしょうが、自分の腕と実力で勝負して行きたいのです。」

私「なるほど。会社の安定性に甘んじるのではなく、自身のスキルを磨き、真の意味での雇用の安定を獲得されたい、ということですね。30代後半からの挑戦ですから、コンサルティング業界においては遅いスタートと言えますが、技術革新のスピード目覚ましく、特定のIT領域の専門性を有したエンジニアにとっては、コンサルタントへの垣根は低くなりつつあります。仮に内定を得たとして、入社後は相当頑張らなければいけませんが覚悟はございますか?」

Cさん「はい。長いキャリア人生から逆算すれば、僕の10数年のキャリアはまだ3分の1ほどに過ぎず、折り返し地点にも満たないかと思いますのでゼロから挑戦するつもりで頑張りたいと考えています。多少なりとも年収が下がったとしても、経験を取りに行きたいと考えております。」

私「Cさんの覚悟、良くわかりました。ぜひ活動をお手伝いさせて下さい。長年キャリアコンサルタントとして多くの方とお会いさせて頂いておりますが、Cさんのように安定した大手企業に身を起きながら、そのように長期的な視点で先を見据えて危機意識を持つことができる方は決して多くはありません。

例え危機意識を持っていたとしても、実際に次の一歩のアクションを起こすには、大変な労力がいります。それに、十分に実績を上げながら、Cさんの持つ謙虚な姿勢は、転職活動において必ずプラスに働くと思います。幸いなことに、Cさんの持つネットワークエンジニアとしての専門性に上乗せして、セキュリティ、クラウドの経験はコンサルティング業界においてもニーズが高まっておりますので、チャンスは十分にあると思います。」

30代後半の転職活動。いったい、何社へ応募する?

転職活動の状況を確認させて頂いたところ、「年齢を考えると、数多くトライする必要がある」との他社エージェントからの勧めで、お会いした時点で、すでに20社ほど応募済みで、書類選考中の状態でした。

私「もちろんまずは、内定獲得をしなければ始まりませんので、人生初の転職活動ということであれば、面接慣れも踏まえて、数多くの企業を受験していくことは間違ってはいません。

ただ、各社の選考スピードが異なります。面接回数が2回の企業もあれば、3回、4回の企業もあります。しっかりと優先順位付けとスケジュールコントロールをしないと、内定後の回答期限はたったの1週間ですから、各社を比較検討する権利すら得られませんので、ひとまず交通整理が必要ですね。」

Cさん「なるほど・・。確かにそうですね・・。自身の年齢を鑑みると、とにかくまずはたくさん応募しなければ、と焦りが先行してしまって・・。 回答期限や、全体のスピードについてはすっかり意識から抜けてしまっていました・・。わかりました。自身でもしっかりとスケジュールをコントロールすることを意識してまいります。それと、各社の進捗がありましたら、都度、ご相談させて下さい。」

各社への優先順位付け、面接での確認ポイントについて、Cさんとディスカッションをしながら整理をお手伝いさせて頂きました。その上で、弊社からはCさんのご志向に近いと思われるコンサルティングファームを厳選して5社追加でご提案させて頂きました。

30代後半の面接の戦い方

最終的にCさんは、4社の内定を獲得することになります。

弊社経由 5社応募→3社書類通過→2社内定

・X社 外資大手コンサル
・Y社 日系ITコンサル

他社経由 20社応募→3社書類通過→2社内定

・Z社 日系ITコンサル(SI系)
・W社 事業会社(ネットワークエンジニア)

Cさんの活動のテーマは、現職の延長戦では積むことが出来ない専門性を磨く事でしたので、成長著しいセキュリティ、リスク分野の専門性と、語学力を磨くことが出来る外資系大手コンサルティングファームへの入社を決断されました。

年収を下げてもいい、という覚悟で臨んだ転職活動でしたが、結果的には100万円近くの年収アップになりました。客観的に見ても素晴らしいオファー条件です。それにしても書類合格後の内定率はなんと66%。Cさんはどのようにして、面接を突破して行ったのでしょうか?

企業の視点に立てば、書類選考に合格させた時点で、Cさんの強みである、
・プロジェクトマネジメント力
・ネットワークエンジニアとしてのベースに加え、セキュリティ、クラウドという成長領域のIT知識
に関心を持っていることは明白でした。

一方で最大の懸念事項は、30代後半の年齢でコンサルタント未経験を受け入れて、
・果たして早期にコンサルタントとして立ち上がることが出来る人物か?
・早期にマネージャーとして部下をリード出来る器があるか?
であると想像できます。

従って、私たちは、質問が集中するであろう上記の問いに対する回答を、繰り返しのディスカッションの中で、スキル面、マインド面の量軸から棚卸しました。さらに、事例を挙げて、自身の言葉で、ロジカルに説明出来るように念入りに準備して面接に臨んだのです。

それにしても、結果として複数の内定を獲得できたのは、Cさんの実力に上乗せして、各社への面接準備に妥協せずに真摯に臨んだ努力と、謙虚な姿勢、お人柄が評価されてのものであったと思います。

Cさん、本当におめでとうございます。

年齢相応のマネジメント力

それにしても、Cさんはプロジェクトマネージャの立場上、予定をコントロールしやすい立ち位置であったことを差し引いても、忙しい現職の合間を縫って、見事に複数企業との日程調整をコントロールしておりました。

30代以降の転職においては、年齢相応のマネジメント力が求められるものですが、日程調整一つ取って見ても、Cさんはレスポンスが速く、優れたマネジメント力を垣間見ることができました。

【関連記事】

「二次受けSIer・40代エンジニア」のコンサル転職事情について
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/40sier

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今回はコンサルティングファームへの転職における35歳限界説の真実をご紹介しました。

キャリアでお悩みの方は、ぜひアクシスコンサルティングにご相談ください。


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