マッキンゼー・アンド・カンパニーの歴史

会計事務所からスタート

シカゴ大学で会計士の修士号を取得したジェームズ・O・マッキンゼーは、会計士として活動した後に企業に経営アドバイスをする会社を設立します。ただし当時の会社は「コンサルティング・ファーム」ではなく、「アカウンタンツ・アンド・マネジメント・エンジニアリング・ファーム(会計士・経営工学士事務所)」として活動していました (参考:『コンサル100年史』 p.35)。

順調に拡大を続けたマッキンゼー・アンド・カンパニーは、1929年にA・トム・カーニーを最初のパートナーとして経営に迎えます。さらに1930年にはニューヨークにも進出します(『コンサル100年史』 p.36)。

マービン・バウワー登場

その後、1933年に法律事務所で働いていたマービン・バウワーがマッキンゼーに入社。このマービン・バウワーこそが中興の祖として、現在のマッキンゼーの立場を築き上げたといっても過言ではありません。

1937年に、創業者のジェームズ・O・マッキンゼーは肺炎により48歳の若さで亡くなってしまいますが、その翌年、マッキンゼーはマービン・バウワーによって買収されます。

当時のマッキンゼーは、「マッキンゼー・ウェリントン&カンパニー」という名前になっていました。会計事務所のスコービル・ウェリントンと合併していたからです。

しかし当時35歳のマービン・バウワーはこの形を解消したかったのです。そのため、A・トム・カーニーらに相談の上、「マッキンゼー&カンパニー」と「カーニー&カンパニー」の二つに分社させることになりました (『コンサル100年史』 p.50)。

※「カーニー&カンパニー」は、現在も戦略コンサルティングファームの雄として知られる「A・T・カーニー(A.T. Kearney)」の前身。

世界展開

その後バウワーの下でマッキンゼは着実な急成長を遂げました。彼がマネージング・ディレクターとして職務にあたっていた1950-1967年で売上高は10倍に。またその間1959年にロンドン、1961年にジュネーブ、1964年にパリ、1966年にチューリッヒと次々に支社を設立していきます。

そしてヨーロッパに一通り足がかりをつくった後の1971年に「マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社」が誕生します。ライバルであるボストン・コンサルティング・グループが日本オフィスを構えてから5年後のことでした。

現在は世界中で27,000人以上の社員数を抱え、年収でもマネージャークラスで1,600~2,000万、ディレクターともなると最高5億といったケースもある、戦略系の中でも新卒から中途まで名実ともに有名で、クライアントからも評価の高い業界トップのファームとなっております。現在はITニーズがどの業界からも強く、また企業の課題も複雑化していることから、新卒のESでは「世界レベルで誇れることは?」といった内容の質問をされるなど、デジタルに強い方やスペシャリティを持った方を積極的に採用しております。ただし、20卒では数十名採用と非常に優秀な人材を集めており、新卒から中途まで狭き門であることは変わらないようです。

また、日本では現在六本木のアークヒルズ仙石山・森タワーに東京オフィスを構え、2018には大阪にも関西オフィスを開設しました。現在の日本支社トップはアンドレ・アンドニアン。マッキンゼーの先端産業グループをリードしております。2016年にはVorkers「働きがいのある企業ランキング2016」で2位になっており、社会人として成長する機会にも溢れた在籍者からも評価の高いファームだと言えそうです。

なお、ヘッドクオーター(本社)はアメリカ合衆国ニューヨークのパーク・アベニュー・プラザにあります。

日本人のマッキンゼー・アンド・カンパニー出身者

マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社はこれまでに数多くの著名な経営者を輩出してきました。その筆頭として誰もがその名を挙げるのが大前研一氏です。

大前研一氏はマサチューセッツ工科大学で原子力工学の博士号を取得した後に日立製作所へ入社。その2年後の1972年にまだ立ち上がったばかりのマッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社に入社します。
参考:大前研一オフィシャルウェブ:http://www.kohmae.com/profile/

その後1975年に書籍「企業参謀」を出版。経営者必読の書としてベストセラーとなりました。日本支社長、アジア太平洋地区会長を歴任し、1994年に退職。現在もビジネス界に大きな影響を与えています。

その他にもDeNAの南場智子氏や、エムスリーの谷村格氏などがマッキンゼーの出身者として知られています。

また、マッキンゼーの経営方針や社員の特徴、活躍の為のスキル、考え方・問題解決のフレームワーク、クライアントなど、マッキンゼーとは何かについて知りたい方は、日本支社出身のOBの書籍でもうかがい知ることができますでのでぜひこちらもご参考にしていただければ幸いです。

以下、おすすめの本です。

  • 大嶋祥誉氏「マッキンゼー流 入社1年目問題解決の教科書」
  • 稲田将人氏「戦略参謀 経営プロフェッショナルの教科書」
  • 南場智子氏「不格好経営」 など

関連記事:マッキンゼー・アンド・カンパニーの採用と転職
https://www.axc.ne.jp/consul/map/strategy/mckinsey/recruiting.html

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今回は、マッキンゼー・アンド・カンパニーの歴史についてご紹介しました。

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