第二新卒・未経験からコンサル転職の「職務経歴書」でアピールするべきこと

第二新卒・未経験からコンサルティングファームへの転職を目指す際に、最初に直面する困難な課題が職務経歴書の作成です。
フォーマットも様々なものが存在し、どれを選べばいいのかもよく分からず、
フォーマットを決めたとしても、その後どのような経験・能力をアピールすればいいのか、
そもそもアピールできる経験がご自身にあるのか、不安を感じる方も多いと思います。

では、コンサルティングファームへのキャリアチェンジを目指す際に、職務経歴書で特にアピールするべきことは何なのでしょうか。
経営コンサルタントとITコンサルタント、それぞれでアピールすることは異なるのでしょうか。
また、どのような項目を網羅した職務経歴書のフォーマットを選べばいいのでしょうか。

今回の記事では、第二新卒・未経験からコンサル転職を目指すときに、職務経歴でアピールするべきことについて解説します。

【目次】

  1. 経営・ITコンサルタント共通のアピールすべき能力と経験
  2. 経営・ITコンサルタントそれぞれでアピールできる能力と経験
  3. 第二新卒・未経験からコンサルタント転職を目指すとき、職務経歴書で押さえるポイント
  4. 職務経歴書の書き方も見られている!情報を構造化して分かりやすく伝えましょう

経営・ITコンサルタント共通のアピールすべき能力と経験

①課題解決力

コンサルタントの業務フローでは、顧客から課題のヒアリングを行い、課題やその解決策の仮説を立て提案し、同意された解決策を実行します。
そのため、課題と解決策を考えて行動に移し、課題を解決する力が、コンサルタントとして最も重要な能力であり、今までのご自身の経験から、課題解決力をアピールすることが大切です。
課題解決力を端的に伝えるためのポイントは、ご自身の貢献が分かるよう、「ご自身が関わる以前の状態やその背景=Before」と、「自分自身が関わったことによって得られた結果や成果=After」を明確にすること。
加えて、「結果・成果を得るために実施した取り組み」が分かるよう、ご自身がどのような問題意識を持ち、どのように問題を設定し、どのような役割で、何の取り組みを行ったのか、その過程を記載するのです。
具体的には、どのような思考プロセス・リーダーシップ・周囲の巻き込み・専門性・業務スキルを発揮したかを明示すると良いでしょう。

②他者と折衝・信頼関係を構築した経験

経営課題を解決するためには、コンサルタントとして顧客から課題についてヒアリングを行うことも重要な役割です。
課題のヒアリングには、短時間の打ち合わせでインタビューするだけではなく、日常のやりとりの中で困っていることを壁打ちしたり、言語化できていない問題意識などを汲み取ったりするコミュニケーション能力が必要となります。
そのため、ご自身の過去の経験の中で、どのような顧客や社内の関係者と、どの位の頻度で折衝を行い、課題を引き出したのか、どのような工夫をして、どのように信頼関係を構築したかなどを記載すると良いでしょう。

③施策の実行力

顧客の経営課題の解決という難易度の高い業務を行う以上、計画どおりに施策や交渉が進まない・予期せぬトラブルが発生するなど、困難な状況に直面することが多々あります。
その状況下でも冷静に状況把握をし、関係者と交渉を行い、スケジュールや施策を調整するなど、柔軟に対応することで最善策を導き出す実行力が高く評価されます。

経営・ITコンサルタントそれぞれでアピールできる能力と経験

経営コンサルタントでアピールできる能力と経験

法人折衝経験

経営コンサルタントとして交渉する顧客は、多くの場合が企業の経営層です。年齢がご自身よりも高いことはもちろん、経験や知識も豊富で、職歴にプライドをお持ちです。
その顧客相手に、課題の本質や解決策を提示し、実施施策について合意を得るためには、論理的に正しいことを説くのではなく、示唆や施策に対して腹落ち感や納得感を醸成することが必要となります。
対話・資料作成・プレゼンテーションを通して顧客の腹落ち感を醸成するコミュニケーション能力は、一朝一夕で身につくものではないため、今までに法人折衝経験(あるいは対社内の経営層相手の折衝経験)をしていることがアピールできます。

財務・会計・経営に関する専門性や資格

経営コンサルタントと業務内容に親和性がある経営企画・営業企画といった企画系の業務や、財務・経理・営業など、財務・会計・経営に関する業務経験は経営コンサルに役立つと評価されることがあり、アピール材料になります。
またお持ちの方は多くはありませんが、MBA・公認会計士・中小企業診断士といった、経営コンサル業務に役立つ資格は加点評価される可能性が大いにあります。

ITコンサルタントでアピールできる能力と経験

ITやそれに準ずる仕組みで課題解決をした経験

ITコンサルタントのミッションは、クライアントの経営課題に対し、ITというソリューションで解決していくことです。
そのため、ITやそれに準ずる仕組みを活用し、社内や顧客の課題を解決した経験がコンサルタントとしての業務に直結するため、評価されます。
加えて、ITコンサルタントの業務と親和性が高いプロジェクトマネジメント経験があるとなお良いでしょう。

ITに関する資格

ITに関する資格も、IT業務に関する知識の証明としてアピールできます。
IT業務経験者で難易度の高い資格を取得した方はもちろんですが、IT未経験の方が取得可能な資格も多くあり、IT技術の活用に関する熱意やポテンシャルを示す意味でも有効です。
代表的な資格であるITストラテジストや応用情報技術者は当然評価されますが、難易度が低いITコーディネータや基本情報技術者も評価される可能性があるため、活用しましょう。

第二新卒・未経験からコンサルタント転職を目指すとき、職務経歴書で押さえるポイント

職務概要(サマリー)

職務経歴書の中で最も重要と言える項目が、職務概要で、ご自身の職歴の要約とそれぞれの時期の成果を簡潔に記述することが求められます。
書類審査を行う採用・人事担当者や、志望する部門の役職者である面接官が、面接前に短時間で目を通す際に、職歴と成果をある程度理解できるように意図して書きましょう。
職務概要を書く際のポイントは、定量・定性両面でご自身の成果をアピールすることです。
まず営業成績などの数値で可視化できるものは定量的に記載しましょう。
加えて、定量的に表現できなくても、ご自身の工夫や努力で達成できたことも定性的に記載しましょう。例えば、社内表彰や昇進・昇格、努力して何かを習得したことで成果につなげた経験などです。

活かせる経験・知識・スキル

次に重要となるのが、コンサルタントで必要な能力に関連するご自身の経験・知識・スキルを記載することです。
経営・ITコンサルタント共通のアピールすべき能力と経験で記載した、課題解決力、他者と折衝・信頼関係を構築した経験、施策の実行力を、ご自身のエピソードで記載してもいいでしょう。
その他に、チームマネジメントを通して成果を出したご経験や、グローバル環境下でのプロジェクトマネジメントのご経験などをアピールすることも有効です。
過去のエピソードを記載する際は、前提課題などの背景→課題を受けて考えたこと(問題の分析や仮説立案など)→自発的に取った具体的な行動→成果というストーリーで書くと、成果が伝わりやすくなります。

職務経歴

職務経歴では、職歴の詳細を、時系列形式または職務内容ごとのサマリー形式(カテゴリーごとにまとめる)で記載します。
ポイントは、何をアピールしたいかを明確にし、メリハリのある経歴にすることです。
例えば、アピールしたい経験については、詳細の成果やプロセスを記載し、逆にコンサルタント業務に関連しない経験については簡潔にしたり、時系列形式で記載する場合に昇順や降順を工夫してアピールしたい経歴を上位にしたりするなど、志望先の企業が必要としている能力や経験が伝わるよう工夫しましょう。

職務経歴書の書き方も見られている!情報を構造化して分かりやすく伝えましょう

見る相手に伝わりやすい・分かりやすい資料を作成できるスキルは、コンサルタントにとって必須と言える能力です。
顧客への提案はもちろん、普段の打ち合わせや、今後の取り組みの方針を議論する際にも、作成した資料をもとに話し合いを行います。
そのため、職務経歴書という書類を通じて、ご自身の経験やポテンシャルを分かりやすく・ロジカルに伝えられると、コンサルタントとしての基礎力である書類作成スキル・ロジカルシンキング・情報の構造化スキルをアピールできます。

逆に、情報が羅列されていたり、書式がバラバラだったり、言いたいことや成果が伝わらない職務経歴書を提出してしまうと、文章力はもちろん、コンサルタントとしての基礎力やポテンシャルが低いと判断される可能性がありますので、注意が必要です。
またこの際に、各期間や職務内容ごとに、「業務内容」「成果」「成果を出すための工夫」など、成果が伝わる構造でまとめると、より伝わりやすくなります。
加えて表や括弧などを活用し、項目ごとに整理し、分かりやすい資料にすることを心がけましょう。
多くのコンサルタントの口癖が、「魂は細部に宿る」です。誤字脱字はもちろん、フォント・口調(ですます)や書式の統一など、細部まで確認するようにしましょう。

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>コンサルタントへのキャリアに関する記事

コンサルタントへ転職するための「志望動機書」の作り方【未経験~ファームtoファームまで】
https://www.axc.ne.jp/column/axis-column/2015/0713/264.html

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職務経歴書を通じてコンサルタントに必要な能力・経験をアピールすることで、第二新卒・コンサルティング未経験の方も書類通過の可能性を高めることが可能です。
また職務経歴書で記載した内容がそのまま面接の対策にもつながります。
ご自身の経験の棚卸しを行い、アピールできる形にするのは大変な作業ですが、ブラッシュアップを続け、キャリアチェンジの確度を上げていきましょう。

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