未経験からコンサル業界への転職

事業会社からの転職で、コンサル業界未経験でも今までの経験がコンサルティングファームのビジネス領域拡大とともに求められるケースも多くなってきています。中途採用で未経験からコンサルタントへ転身する際に活かせる経験・ポイントについて説明します。

  • 経営企画や営業企画など企画系の経験を活かす

    経営企画や営業企画などの企画系の職種では、企業ビジョンの策定、事業ポートフォリオや新ビジネスモデル構築、事業再生戦略、新市場参入戦略、マーケティング戦略、新商品開発戦略などを経験している方は評価が高くなってきています。また、これらの業務でのプロジェクトで行い、プロジェクトの中でプロジェクトマジャーなどプロジェクトリーディングの経験を積んでいるとさらにアピールポイントとなります。

    プロジェクトを立ち上げ、自らの手で戦略を立て新しい仕組みをつくりあげたり、新規ビジネスの立ち上げ、あるいは業務の変革に携わり成果を遂げる、などという経験は戦略コンサルティングファームや総合系ファームで活かすことができます。

  • 財務・経理の経験を活かす

    財務・経理の経験は戦略系コンサルタントのほか、総合系ファームやファイナンシャルアドバイザリー系ファームで財務・会計コンサルタントとして活かすことができます。

    財務・会計コンサルタントは企業の財務面からビジネスの流れを革新し、強い経営体質を作れるようコンサルティングを行います。近年、ITの発展や、国境を超えたM&Aが活発に展開されたりと経済のグローバル化の流れが大きくなる一方、会計ビッグバンなどにより、企業の経理や財務に対する眼は非常に厳しくなってきています。

    企業はタイムリーな情報開示のための決算の早期化、内部統制への対応、さらには人材リソースを有効活用するための経理財務のアウトソーシングなど、グローバルに取り組まなければならないテーマは山積しています。これらに対応できるよう、業績を的確に見通す予測能力、あるいは誤差の少ない予算管理を実現するためのプロセス改善、さらには、真のキャッシュフロー経営を実践するための税務部門の強化など、財務・会計コンサルタントへの期待は大きくなっており、事業会社での財務・経理の経験を有する人材が求められています。

  • 人事の経験を活かす

    事業会社の人事経験者は「人事コンサルタント」としてのキャリアパスがあります。「人事コンサルタント」には大きく分けて「組織人事コンサルタント」と「チェンジマネジメントコンサルタント」の2つがあります。「組織人事コンサルタント」とは組織や企業のパフォーマンスを最大化するため、最適な組織・人材編成の企画および効果創出支援をはじめ、トップマネジメントや人事部門の支援、また、人事改革、人材育成・開発、風土・働き方の改革、ならびに、これらに関係する情報システム構築を担っていいます。

    最近は成果主義人事やM&Aや企業再編・再生が活発に行われ、各企業において競争力強化の一環として人事制度改革が行われており、組織人事コンサルタントの必要性が高まっている。このような背景から「組織人事コンサルタント」は人事企画系の実務経験者が求められています。

    一方、「チェンジマネジメントコンサルタント」は人事企画系の実務経験者だけでなく、教育・研修関連の経験者や経営企画、社内業務改革経験者などにも人材ニーズが高まってきています。

    近年では業務改革やIT導入など、様々な業務改革が行われていますが、改革を成功へ導くためには、その改革の変化を関係者に認知させ、その後「意識レベル」「行動レベル」「業務・仕組みレベル」で理解、実行させるための新しい取り組みが行われているためです。その取り組みを支援するのが「チェンジマネジメントコンサルタント」になります。組織全体、トップから従業員まで、個々人の意識レベルまで変革を定着化させる支援していきます。

  • 営業の経験を活かす

    単純に物を売るだけの営業経験だけでは、難しいかもしれませんが、営業とひとくちに言ってもその内容は様々です。所属組織が「営業」というだけで、実際の業務内容は企画であり、業務について深くヒアリングし改善点を見いだし、改善の実行まで行うといったような業務を行っていれば、コンサルファームでもそれらの経験は高く評価されます。また、コンサルタントはお客様相手のビジネスですので、見た目、話し方など営業としての基本的な部分が活かされます。

    営業の経験の場合、職務経歴書の書き方も重要になってきます。例えば、所属組織名に営業とあると単に物を売っているだけかと思われて深く読まれないかもしれません。プロジェクトベースで業務を行っているのであればプロジェクトベースでの書き方にして、どういう改善を行い、結果どのような効果をもたらしたかという点をアピールしましょう。職務経歴書の書き方については個別にアドバイスを行っているので、ぜひご相談ください。

  • ITスキルについて

    近年では戦略コンサルティンから財務・ロジスティック・人事コンサルティングなど様々なテーマで、経営課題の解決手法としてITを駆使した解決手法が増えていいます。そのため、業務の専門性を持っていることと同時に一般企業において基幹業務システム導入プロジェクトに携わったことがある方は特に採用ニーズが高くなってきています。総合系や新興系のコンサルティングファームでは、課題解決の手段のひとつとして基幹業務システムの導入や導入前後の実行支援などを得意としています。

  • 未経験から転職の場合の年収は?

    東洋経済オンライン「独自試算!「30歳年収が高い会社」トップ300」を見てもベスト10に総合商社と並んで、コンサルティングファームがランクインしています。もちろん未経験の場合今までのキャリア、業務内容によって年収が決まりますが、総じてコンサルティングファームの給与は高いと言われていますので、結果を出せば相応の年収を得ることも可能です。

    20代の未経験からコンサル業界への転職の場合異業界、異業種へのキャリアチェンジとなるため年収がダウンすることも多いですが、その後上がっていくことも多いです。逆に30代で未経験でも今までのキャリアを活かして即戦力として採用されれば年収がアップすることが多いです。

  • 将来的にコンサルタントを目指したい方は

    事業会社から、未経験でコンサルタントへのキャリアチェンジを目指す方は、現職で上流の業務(経営企画や営業企画、人事制度設計、財務計画など、企画系業務)を目指してみましょう。

    また同時に自社内で基幹業務システムの導入や再構築といったプロジェクトが発足することがあれば是非参画してみて下さい。ただし年齢的な事もあるので、前述のような経験を積まれていない方はまずキャリアコンサルタントにご相談下さい。


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