KPMGコンサルティングは、世界四大会計事務所「Big4」の一つであるKPMGのメンバーファームとして、各種サービスを提供するKPMGジャパンの一員です。本記事では、KPMGコンサルティングが持つ独自の特徴や提供サービス、年収、そして転職事例について、具体的なデータを交えながら徹底的に解説します。
KPMGコンサルティングの特徴【会社概要~社員数~ビジネスモデル】
KPMGコンサルティングは、戦略策定から実行支援まで一貫したサービスを提供する総合コンサルティングファームです。クライアントの変革を支援するプロフェッショナルとして、多様な専門性を持つメンバーが協働し、複雑な課題解決に挑んでいます。
世界142カ国・約275,000人のプロフェッショナルを擁する「KPMGインターナショナル」のメンバーファームの1社として、日本国内に本社を構えています。KPMGジャパン全体で約12,000名の人員を擁し、その中でKPMGコンサルティング単体の社員数は2025年7月時点で2,298名です。2014年設立時の従業員が数十名だったことを踏まえると、10年間で飛躍的な拡大を遂げています。
KPMGコンサルティングの最大の特徴は、監査・税務といったKPMGグループ各法人との連携です。これにより、会計や税務の専門家と連携しながら、経営課題の根本的な解決策を導き出すことができます。また、グローバルネットワークを活かし、世界中のKPMGメンバーファームと協働することで、クロスボーダーな案件にも対応可能です。
同社のサービス領域は多岐にわたりますが、特に強みを持つのが「テクノロジー」と「リスクマネジメント」です。デジタル技術を活用したビジネス変革支援や、サイバーセキュリティ、不正対策などのリスクコンサルティングにおいて、高い評価を得ています。
KPMGコンサルティングの沿革
KPMGコンサルティングの歴史は、KPMGの日本での活動と密接に関わっています。
1987年: Peat Marwick International(PMI)、Klynveld Main Goerdeler(KMG)、それらのメンバーファームが合併し、KPMGが誕生。日本でも監査法人がKPMGメンバーファームに加盟。
2001年: グループ内のコンサルティング部門を統合し、「KPMG FAS株式会社」が設立。
2014年: KPMG FASからコンサルティング事業を分離・独立させ、「KPMGコンサルティング株式会社」を設立。現在の体制が確立されました。
この沿革からわかるように、KPMGコンサルティングは、会計・監査の専門家集団であるKPMGグループのコンサルティング部門として、長年の知見と実績を積み重ねてきました。
関連記事:「KPMG FASの事業領域・特徴について解説【仕事内容とは?他グループ会社との連携はあるのか?】」
KPMGコンサルティングの現職CEOの経歴
KPMGコンサルティングの現代表取締役会長は、宮原正弘氏(2025年8月時点)です。
氏名: 宮原 正弘(みやはら まさひろ)
経歴:
アーサーアンダーセン・ビジネスコンサルティング部門、KPMGニューヨーク事務所などを経てから、あずさ監査法人 アカウンティング・アドバイザリー・サービス(AAS)事業部長を担当。KPMGアジア太平洋地域Accounting Advisory Services代表を歴任後、KPMGジャパン アドバイザリー本部長に就任し、2017年7月よりKPMGコンサルティングの代表取締役兼CEOを務める。2025年1月より取締役会長に就任。
宮原氏は、KPMGグループ内で長年にわたりキャリアを積んできた人物であり、KPMGの企業文化や事業戦略を深く理解しています。その経験を活かし、KPMGコンサルティングの成長を牽引しています。
また現代表取締役である知野雅彦氏は、KPMG FASの代表取締役と兼務。2023年KPMGジャパン共同チェアマンに就任し、企業戦略の策定やM&A、経営不振事業の再生などに関するサービスを統轄し、著作も多く執筆してきました。
他に、最新の経営体制では関穣氏・田口篤氏が代表取締役を務めています。
KPMGコンサルティングのサービス事例
KPMGコンサルティングは、戦略、リスク、テクノロジーの3つの領域を軸に、幅広いサービスを提供しています。
戦略コンサルティング: 事業戦略策定、新規事業開発、M&A戦略など
リスクコンサルティング: サイバーセキュリティ、内部統制、不正対策、サプライチェーンリスク管理など
テクノロジーコンサルティング: DX戦略策定、ITグランドデザイン、システム導入支援など
具体的な活動
東京メトロとのSDGs活動
「安心で、持続可能な社会」の実現を目指して、「サステナビリティ経営」の実践に向けた支援を実施。長期環境目標「メトロCO2ゼロ チャレンジ 2050」にて、「脱炭素経営」・再生可能エネルギーによる電力調達を目指している。
参考:「KPMGコンサルティング事例紹介」
業務特化型生成AIエージェント導入支援
2025年は“AIエージェント元年”と言われ、KPMGコンサルティングでも企業ごとにカスタマイズ可能な業務特化型AI/DX推進プロジェクト(戦略立案から仕組み構築まで)。
参考:「KPMGジャパン、業務特化型生成AIを用いたAIエージェントに係るアドバイザリーサービスの提供を開始」
“インテリジェンス経営モデル”整備支援
経営戦略・長期ビジョン策定をインテリジェンスに基づき抜本的に刷新、次世代の経営体制構築を伴走支援
参考:「KPMGコンサルティング、インテリジェンス経営モデルの整備支援サービスの提供を開始」
KPMGコンサルティングの年収
KPMGコンサルティングの年収は、コンサルティング業界の中でも比較的高水準にあります。
平均年収:901万円(500万円~2,200万円)
職種や役職によって大きく異なりますが、新卒で入社した場合の初任給は約550万円程度からスタートし、プロジェクトマネージャーやパートナーに昇進すると、年収はさらに上昇します。
コンサルタント:890万円(500万円~2,200万円)
マネージャー:1,209万円(900万円~1,600万円)
出典:OpenWork
これらの年収はあくまで目安であり、また基本給に加えて、プロジェクトの成果に応じたボーナスや残業代が含まれていることを念頭に置きましょう。
KPMGコンサルティングは高水準の年収を提示しながら、働き方改革にも積極的に取り組んでおり、柔軟な働き方を推奨しています。
ワークライフバランス: プロジェクトの状況にもよりますが、リモートワークやフレックスタイム制を導入しており、社員の働きやすさを重視しています。さらに、キャリア開発: 充実した研修プログラムや、グローバルネットワークを活用した海外研修制度があり、社員のスキルアップを積極的に支援。
企業文化: チームワークを重視する文化があり、上下関係なく活発な議論が行われます。社員の多様性を尊重し、個々の強みを活かせる環境と言えるでしょう。
KPMGコンサルティングへの転職事例
(例1)20代後半 メーカー系SIer(年収590万円):ITインフラのアウトソーシングサービス・要件定義~システム運用、新規商談の推進、セキュリティ関連業務
⇒年収630万円にてコンサルタントとして転職
(例2)40代前半 総合系コンサルティングファーム/マネージャー・課長クラス(年収1,200万円):官公庁向けDX導入支援といったコンサルティング業務、新規コンサルティング事業立ち上げ
⇒転職(タイトル/年収非公表)
(例3)30代後半 会計系コンサルティングファーム/シニアコンサルタント/プロジェクトマネージャー(年収非公表)⇒クライアントワーク(業務改善コンサル、プロジェクトマネジメント、ペーパーレスコンサル、電子帳簿保存法対応など)、事業部マネージャー(PMO、法人営業など)
⇒転職(タイトル/年収非公表)
まとめ:KPMGコンサルティングはクライアントの変革を支えるプロフェッショナル集団
KPMGコンサルティングは、KPMGグループの強みである監査・税務の専門性と、グローバルネットワークを活かしたコンサルティングサービスが強みです。戦略から実行まで一貫して支援し、クライアントの変革を支えるプロフェッショナル集団として、今後ますますの成長が期待されます。高い年収や働きやすい環境も魅力であり、コンサルティング業界を目指す方にとって、魅力的な選択肢の一つと言えるでしょう。
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関連記事:
KPMGコンサルティングの魅力
https://www.axc.ne.jp/consul/map/general/kpmg_consulting/feature.html
KPMGコンサルティングの社風
https://www.axc.ne.jp/consul/map/general/kpmg_consulting/culture.html
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今回は、KPMGコンサルティングの特徴について解説しました。
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