欧州に拠点を置く経営戦略コンサルティングファーム、ローランド・ベルガー。少数精鋭ながら、質の高いコンサルティングでクライアントから厚い信頼を得ている同社は、近年、働き方の面でも注目を集めています。個人の成長を最大限に引き出す環境と、時代の変化に対応した働き方改革。その実態はどのようなものなのでしょうか。今回の記事では、知られざるローランド・ベルガーの働き方の実像に迫ります。
コンサル業界で注目される「成長できる働き方」とは
コンサルティング会社は、若手社員の成長環境に強みを持つ企業が多い傾向にあります。特にローランド・ベルガーは、「スピーディーに成長できる環境」が高く評価されてきました。経験が浅くてもやりがいのある業務を任せてもらいやすく、中途入社者からも高い支持を獲得し続けています。
「新卒・中途を問わず、1年目から重要なロールを任されることが多い」「上からの指示通りに動くのではなく、主体的に考えてから、上にぶつける文化がある」といった声が寄せられています。
結果として「コンサルタントの成長スピードは早い」との声もあり、社員の満足度の高さがうかがえます。こうした教育環境は、社員のモチベーション維持にも大きく寄与していると言えるでしょう。
参考:転職者が成長し、評価される企業ランキング!2位はローランド・ベルガー、1位は?|ダイヤモンドオンライン
ローランド・ベルガーの採用・組織改革と欧州流の強み
ローランド・ベルガー日本法人は、「少数精鋭」から「規模拡大」への大改革に着手しました。大橋譲代表取締役は「顧客のトランスフォーメーション(変革)を支援するために、今の規模では足りない」と語り、本格的な人員拡大に乗り出しています。
参考:ローランド・ベルガー日本法人が少数精鋭から「採用増」へ!国内トップが明かす大改革の中身|ダイヤモンドオンライン
従来は個性的なプロフェッショナル集団が強みだった反面、組織的な動きは他社よりも弱い状況でした。グローバルでも自社内におけるマーケティング機能の体系的な組織がなかったため、2022年後半ごろから組織的な見直しを実施し始めています。ユニークな組織形態を大事にしつつも、組織的な強みや協働力の発揮も重視し、日本国内外での成長ペース加速を目指しているところです。
また大手外資系コンサルの多くがアメリカに本社を置く中、「欧州流」で区別している点も特徴です。アメリカのファームで多くあるように、短期的な利益を追求する株式至上主義とは一線を画し、「長期的な視野」を重視しています。歴史・伝統を重んじ、様々な国・文化・宗教を尊重しながら、長い目で多様な価値観の中での企業経営を行っています。
日本法人で行われている大改革でも、どのような結果がもたらされるか注目に値するでしょう。「少数精鋭」からの採用の拡大、組織的な強みを発揮する方向への経営方針の転換。これは、クライアントの多様化する課題に対して、より多角的な視点からソリューションを提供するための、戦略的な判断と言えます。
「全員が主役」のフラットな環境
かつては徹夜も珍しくなかったほどの、ハードワークが標準だったコンサルティング業界。しかし近年では「コントロールできることしか考えない」「ルールを変えられないなら受け入れる」「ストレスを受け流す」など、ストレスフリーな思考法を実践することの重要性が語られています。現場で求められるのは「知識」ではなく、自分の頭で考え抜く「見解」を生み出す力だという点が強調されています。
参考:仕事から「ストレス」をなくすたった一つの方法|ダイヤモンドオンライン
ローランド・ベルガーでも、社員一人ひとりが働きやすい環境の整備に注力してきました。同社の特徴は「全員が主役」という考え方です。職位にとらわれず、ジュニアメンバーであっても、クライアントと1対1で議論する機会が多く与えられます。フラットかつ建設的な議論を重んじるカルチャーが、個々のコンサルタントを鍛え、成長を促しているのです。
同社の方針は「クライアントに価値を届ける社員こそが、最大の資産」というもの。困難な経営課題に対峙する際にも、ロジックだけでは通用しないことを踏まえ、人に寄り添う力や、自分から前に踏み出す度胸を持つコンサルタントを育成していることがうかがえます。早い段階から大きな責任を伴う仕事に取り組みながら、謙虚な姿勢も育むことで、クライアントに価値をもたらせるコンサルタントを多く輩出してきました。論理的思考力だけでなく、人間的な魅力や謙虚さもまた、同社で働く上での重要な要素となっているようです。
実際に、ローランド・ベルガーはクライアントから「外資系ファームだと感じさせない」という印象を持たれるほど、現場との接点を重視しています。机上の空論ではなく「【現場】に【定着】する」ことを重視して、「現場感」「手触り感」を発揮することが、同社のコンサルティングの特徴です。戦略策定の段階から、「現場感」を重視し、地に足がついた戦略を立てるスキルが身につく点に、魅力があります。
ローランド・ベルガーの働き方改革への姿勢
働き方改革の流れを受け、ローランド・ベルガーも働き方や評価制度の見直しを進めている印象があります。M&A案件ではどうしてもハードな働き方になりやすく、深夜労働や休日出勤が発生する可能性も否定できません。
一方、実際の社員の方からは、「ハードかどうかは案件による。必要な仕事さえ完了させれば、自分に合わせた働き方も実現可能」という声を聞きました。
社員が長期的に働くことを前提に大改革を進めているため、それを実現させるべく福利厚生や労働環境の改善にも力を入れていることがうかがえます。従来のコンサルティング業界で一般的だった、激務が当たり前の労働環境からは遠のきつつあるようです。
ローランド・ベルガーもかつては「激務」と結び付くことの多いファームでしたが、残業を是正する動きが見られます。若手社員の成長支援と公平な評価、ワークライフバランスの両立が一層重視され、「やりたいことに挑戦できる組織風土」が維持・発展しているのでしょう。もちろん、プロジェクトの状況によっては一時的に多忙になることもありますが、仕事が落ち着いている時期に長期休暇を取得するなど、メリハリを利かせた働き方を目指すなら、同社のキャリアを検討するのがおすすめです。
まとめ:ローランド・ベルガーは成長意欲の高い人材にとって理想の舞台
ローランド・ベルガーの働き方について多角的に解説しました。同社は、「転職者が成長し、評価される企業ランキング」で上位に位置するなど、個人の成長を最大限に引き出す実力主義のカルチャーが根付いています。若手にも大きな裁量が与えられるフラットな環境は、成長意欲の高い人材にとって理想の舞台と言えるでしょう。
その一方で、「多様精鋭」を掲げ、長期的な視点を持つ欧州流の経営哲学を大切にしています。近年は少数精鋭から採用拡大へと舵を切り、組織としての総合力を高めている点も大きな特徴です。
また、コンサルティング業界のイメージを覆すべく、働き方改革にも積極的に取り組んでいます。残業時間の削減傾向や、フレックスタイム、育児支援制度の充実など、社員が長期的に活躍できる基盤が整備されていることがうかがえます。
結論として、ローランド・ベルガーの働き方は、厳しいプロフェッショナルの世界で自己の成長を追求する環境と、ワークライフバランスを重視した持続可能な労働環境を両立させている点に大きな魅力があると言えるでしょう。
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ローランド・ベルガーの社風
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今回は、ローランド・ベルガーの働き方について解説しました。
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